佐賀スイーツの旅Vol.2 特産を使った新しいお菓子「れんこんロール」

佐賀スイーツの旅Vol.2 特産を使った新しいお菓子「れんこんロール」

羊羹、丸ぼうろ、饅頭など昔からなじみのあるお菓子に加え、近頃は地元の特産を使った新しいお菓子が誕生しています。今回は、それぞれの特産品をアレンジしたお菓子の中でも、収穫真っ盛りの「レンコン」を使ったケーキや、梨や黒米のクッキーなど、新しいスイーツを紹介します。佐賀のお土産にぜひどうぞ。

※この情報は2014年12月時点のものです。

特産のレンコンをお菓子にしたい!

 佐賀県南部の白石町は、有明海沿岸部にある干拓地。粘土質の良質な土壌のため、昔からレンコンづくりが盛んです。芋のようなホクホクとした食感とうま味があり、「しろいし蓮根」として県外に出荷されています。このレンコンを使ったケーキがあると聞いて、さっそく出かけました。
 作ったのは、小城市のスイーツラボ「テムデサック」の次富あすかさん。新しい食べ方を模索するレンコン農家の「黒木農園」と、「野菜でスイーツを作りたい」と思っていた次富さんが出会い、「れんこんロール」への試行錯誤が始まったのです。


「テムデサック」のオーナー&パティシエ次富あすかさん。子どもの頃、おやつはお母さん手づくりのお菓子だったとか。その影響で原料のわかる体に優しいお菓子を作っています。


女性好みの可愛い店内。ケーキは予約制(3~5日前に予約)で、さまざまなオーダーに応えてくれます。週末はカフェになり、店内で3種類ほどのケーキとドリンクを味わえます。


2011年にオープンしたお店は、車で向かいながら「この辺りに店があるの?」と不安になるほどの住宅街にありました。平日は少しの焼菓子と瓶詰めチーズケーキを用意しています。

レンコンが甘いロールケーキに!?

 メイン料理の付け合わせに使われるように、レンコンは料理のスーパーサブのような存在。味に強い主張やクセがないため、「お菓子の原料になるのではないか」と次富さんは思ったそうです。
 ミキサーにかけて小さくしたレンコンとブラックココアを生地に混ぜて焼き上げ、中にレンコン、メイプルシロップ、シュガーシロップを入れたミルククリームと、キャラメルクリームの2種類を巻いてロールケーキに。さらに、表面にレンコンをトッピング。泥だらけのレンコンからは想像できない、可愛いロールケーキが完成しました。
 食べてみると、生地にレンコンが入っているとは思えないやわらかさ。甘くてコクがあり、まさに「スイーツ」でした。


レンコンを生地に練りこみ、2種類のクリームで仕上げた「れんこんロール」(17cm1800円,24cm2300円)。ブラックココアは黒いレンコン畑をイメージしています。


佐賀県白石町特産のレンコン。泥のついた採れたてのレンコンは美味しいと評判ですが、手が汚れて下ごしらえが面倒という理由で若い人は敬遠しがち。


砂糖、チョコをかけた「れんこんチョコ」は試作品。農家からの相談に乗って試作をするが、量産できず、また販路もまだ不十分のため、試行錯誤の日々。

今が旬のレンコン畑に行ってみた

 ケーキの原料となったレンコンを見るため、「黒木農園」を訪ねてみました。レンコンは、今が真っ盛り。朝早くから収穫が行われています。「レンコンのことば知るなら、レンコンば掘ってみんば」という園主のひと声で、収穫体験をすることに...。
 ゴム長を着用し、恐る恐る田に入ると、レンコンは水を張った田の底で横に伸びていました。泥に埋まっているため、大型のジェットホースを使って身を傷つけないように掘り出します。最初こそ冷たいのですが、だんだん温まってきます。しかし、身をかがめ手探りで掘る作業は根気のいる作業です。レンコンを抱くようにして掘り出す姿を見ていると、大事に食べようと思いますね。皆さんも収穫体験してみませんか。


「穴が開いたレンコンって、見た目が可愛いでしょ? スイーツに向くんじゃないかと思ってね」。娘のことでも語るかのようにレンコンの良さを話す黒木農園の園主・黒木啓喜さん。


潮の引いた有明海のように見えますが、海ではありません。レンコンを栽培する田んぼです。ぬかるんでいるため、慣れないと足をとられてしまいます。


田へ入り、身をかがめてレンコンを掘ります。泥土のため、底がよく見えず、ほとんど手探り。身を傷つけないように掘り出すには経験が必要です。


レンコン掘ったぞ! 身が大きくて重く、抱えるのはひと苦労。しかし掘り出した充実感もあります。黒木農園では収穫体験を受け入れています。ご相談ください。


ミネラルを多く含む干拓地特有の重粘土質の土地のため、レンコンは身が詰まってホクホクとした美味しさ。この泥だらけのレンコンがスイーツに変身します。


レンコン収穫体験の後、皆さんと「れんこんロール」でティーブレイク。皆、自分たちの育てたレンコンが新しいお客様の手に届き、喜ばれるのを楽しみにしています。

梨や黒米、羊羹を使った新スイーツも続々登場

 新しいスイーツは、何も「れんこんロール」だけではありません。やきもので有名な有田町では、有田焼には欠かせないものをかたどったクッキー「羽間右衛門(はまえもん)」が誕生しました。
 伊万里市・さかえ菓子舗では、梨、黒米と和三盆、米粉を使ったクッキー「ふんわりくっきぃ」を発売中。伊万里市のホテル「フォレストイン伊万里」でも、ホテルオリジナルのお菓子が生まれています。
 また、チョコアイス「ブラックモンブラン」でおなじみの竹下製菓株式会社では、福岡のデパート「岩田屋」とコラボし、主力商品の「フローレット」をアレンジした「はなあめ十色」が発売されました(岩田屋で限定発売)。
佐賀県内の農産物などとのコラボによって、新しいお菓子が次々と生まれています。佐賀へお出かけの際は、一度味わってみてくださいね。


「羽間右衛門(はまえもん)」は、有田町・有田窯業大学校の学生さんのアイデアをもとに地元の「吉永菓舗」が商品化したクッキー(2枚入り150円)。窯道具のハマをかたどっています。


さかえ菓子舗(伊万里市)の「ふんわりくっきぃ」は、伊万里特産の梨や黒米を使った米粉のクッキー(1箱432円)。卵を使わず、和三盆で仕上げた口どけのよいクッキーです。


「フォレストイン伊万里」オリジナルのまんじゅう(1箱24ヶ入2,600円)。甘さ控えめでミルク風味の白あんがやさしい。ホテルロビーで販売中。


小城名物・羊羹の薄切りを挟んだ「ようかんまかろん」(1個157円)。「小城珈琲」と一緒にいただくと和みのひとときに。小城市深川家住宅で販売。


竹下製菓と福岡市の百貨店「岩田屋」のコラボで生まれた「はなあめ十色」(10粒 1,296円・「岩田屋」での限定発売)。彩り美しく、上品なテイスト。


2014年、森永製菓とのコラボによって期間限定で「 ハイクラウン東京マンディアン 」が発売されました。レンコンは黒木農園のもの。

■DATA
Tem.de suc.(テムデサック) 
○住所/佐賀県小城市小城町松尾4509-9
○電話/0952-72-7277
○営業時間/金・土・日曜の11時~18時(月・水・木は焼菓子と瓶詰めチーズケーキのみ販売)
○休み/火曜(不定)
※「れんこんロール」は3日前まで、他のケーキは3~5日前までに要予約。

黒木農園
○住所/佐賀県杵島郡白石町遠江4290
○電話/0952-84-4052

  ※今回の記事で紹介した商品の価格は、全て税込です。

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