唐津っ子が最も熱くなる3日間 絢爛豪華な唐津くんち

唐津っ子が最も熱くなる3日間 絢爛豪華な唐津くんち

冬の足音が近づいてくる晩秋の唐津。年に1度、唐津っ子が最も熱くなる「唐津くんち」が行われます。唐津が絢爛豪華な曳山(ひきやま)と「くんちのぼせ」の唐津っ子に染まる11月2日~4日までの3日間、唐津くんちの熱気を感じてみませんか。

※この情報は2016年10月時点のものです。

老いも若きも我が町の曳山が誇り

 唐津神社の秋季大祭「唐津くんち」が、今年も11月2日~4日の3日間行われます。城下町の風情を残す唐津の街中を巡行する14台の絢爛豪華な曳山と、「エンヤ」「ヨイサ」と威勢のよい掛け声、曳子(ひきこ)の凛々しい姿は見る人の心を魅了します。
 曳山の大きさは高さ約7メートル、重さ約2~3トン。赤や緑、金など色鮮やかにキラキラと輝く巨大な漆(うるし)工芸品です。江戸末期、刀町が唐津神社に1番曳山「赤獅子」を奉納すると、豪華さを競うかのように明治初期までに次々と曳山が登場しました。町人たちは我が町の曳山のために労力を惜しまず制作にかかりました。「曳山は町の伝統で誇り。みんな自分の町の曳山が一番と思っていますよ」と、唐津っ子の心情を代弁する「唐津よかばいガイドの会」代表の神田楊子(こうだようこ)さん。曳山の豪華さを見ていると、唐津っ子のきっぷのよさや心意気が伝わってきます。


1番曳山は「赤獅子」。1819年、刀町の石崎嘉兵衛が京都の祇園祭の山鉾をヒントにつくり、奉納したのが曳山の始まりといわれています。


威風堂々と巡行し、橋を渡る2番曳山の中町「青獅子」。俯瞰(ふかん)した場所からの見物もグッド!!


1841年製作の3番曳山、材木町の「亀と浦島太郎」。曳山は豪華さと縁起の良さも兼ね備えたモチーフでつくられています。

これが「くんちマジック」です

 曳子は絶対に黒髪で、ピアスはNGというルールがあります。町の長老たちの指示を守り、唐津くんち当日、肉襦袢(法被)を粋に着こなして「エンヤ」「ヨイサ」と大きな掛け声を出しながら、曳山に心酔していく若者の姿は、普段より何倍もかっこよく見えてしまうのだそうです。これが「くんちマジック」!!法被を着たおじさんたちもかっこよく見えてしまうのも「くんちマジック」でしょうか。


曳山の一番上で采配を振る勇姿は、小さい頃から曳子の憧れです。


若者が大人に混じって、曳山を真剣に曳く姿は粋でかっこいい~。


「ヨイサの掛け声は呉服町と江川町の2町だけ」と話す唐津よかばいガイドの会の神田代表。唐津くんちもガイドするそうです。

唐津くんちの見せ場・見所はココ!!

 優雅に泳ぐ魚屋町の5番曳山「鯛」は「よく見ると体だけでなく、ひれも動いてるんですよ」と教えてくれる神田代表。個性豊かな14台の曳山、「残したい日本の音風景100選」に選ばれた、日本人の心にしみる曳山囃子など唐津くんちは見どころ、聞きどころがいっぱいです。唐津くんちウォッチャーとして、細かい部分も楽しんでください。まず、巡行コースのマップをチェックして、曳山行列見物のベストポジションをさがしてください。

1日目 幻想的な世界が広がる宵ヤマ(よいやま)

 提灯の灯りに照らされた曳山は幻想的で「別世界にいるようですよ」と神田代表。宵ヤマに訪れるファンも多いとか。夜7時30分、1番曳山の赤獅子が大手口を出発すると曳山行列の整列番に各町から出発して次々に合流。大石町あたりから曳き順に並びます。曲がり角や狭い通りなどは曳山の癖など考慮してかじ棒で一気に進行方向を変えます。うまく回り切るようにかじを切るところが見せ場です。


19:30に宵ヤマがスタート。曳子の威勢のいい掛け声が街中に響きます。いよいよ、待ちに待った唐津くんちが始まります。


曳山を曳くのが難しい幼い子どもたちは台車に。宵ヤマの最後は、賑やかな曳山囃子を子守歌代わりに、寝てしまう子もいます。かわいいですよ~。


ひれを動かし優雅に泳ぐ5番曳山の魚屋町「鯛」。かわいらしさが目立つ人気の曳山。夜は提灯の光りで美しく輝きます。

2日目 曳く人も見る人も熱気最高潮!!御旅所神幸

 唐津くんちの最大の呼び物は「御旅所神幸(おたびしょしんこう)」です。神輿(みこし)の前後を14台の曳山が守るように並び、唐津神社を出発して巡行します。見せ場は御旅所(旧大成小学校)の曳き込みと曳き出し。曳山囃子の名調子にのって「エンヤ」や「ヨイサ」の大きな掛け声で綱を曳き、砂地にのめり込みながらもじりじりと進むようすは見る側も力が入り、曳子の熱気も最高潮です。御旅所神幸後は各町に戻ります。


ご神体を乗せた神輿。曳山が守るようにして、御旅所へと向かいます。


砂地にのめり込み、重たさを増す曳山を子どもたちも一生懸命に曳き込みます。


熱気も最高潮!!曳き込みや曳き出しは曳子の心意気の見せどころ。

3日目 13番曳山と14番山の曳き順が替わる町廻り(翌日祭)

 曳山の曳き順は製作年が古い方から。製作年(1876年)が同じ水主町の13番曳山「鯱」と江川町の14番曳山「七宝丸」は最終日だけ、「鯱」の方が先に唐津神社を出発します。米屋町での昼休みを終え、巡行を再開し、市役所前で再度入れ替わり通常の曳き順に戻って、最終目的地・唐津曳山展示場へ。「これが最後ぞー」の気合を入れる声に「くんちのぼせ」の曳子は感情が溢れて涙したり、曳山展示場に納まる寸前まで曳山に向かって、名残りを惜しむように「エンヤ」や「ヨイサ」を繰り返すようすは感動的です。ちなみに、曳山が勢ぞろいする米屋町通り、見物客にも地酒「太閤」がふるまわれます。(12:30~14:30。なくなり次第終了)唐津くんちと美酒を味わってください。


唐津神社に勢揃いした14台の曳山。圧倒的な迫力に思わずカメラのシャッターを押すのも忘れそう。


しんがりを務めていた13番曳山の水主(かこ)町「鯱」は、米屋町出発後、市役所前で14番曳山「七宝丸」と入れ替わります。


14番曳山の江川町「七宝丸」は製作以来4回目の塗り替えを完了。今回は1819年製作当初に戻した深みのある色合いに注目!!(写真は塗り替え前)

唐津くんちの拠点に「唐津市ふるさと会館アルピノ」

 JR唐津駅そばにある「唐津市ふるさと会館アルピノ」は、曳山巡行コースにある絶好の見物ポイントです。同会館は唐津くんちの11月3日(木・祝日)、4日(金)の2日間、1階の中庭で唐津市や玄海町にある食肉店や水産加工品販売所、農産直売所など約10店舗が出店して「唐津特産市」を開催。佐賀牛カレーや豚汁、イカ焼き、イカ天、飲物などを販売します。ホールには飲食や休憩用のスペースも設けますから、ゆっくりと唐津の味を楽しんでください。1階の物産展示販売所では、14カ月の曳山カレンダーやTシャツなど曳山グッズも販売していますのでお土産にどうぞ。2階の唐津焼展示直売所や3階のレストラン、通販サイト「佐賀物産展」も利用してください。


唐津特産市で唐津の味を楽しみながら、唐津くんちの曳山行列も堪能できる唐津市ふるさと会館アルピノの中庭。


同会館1階の物産展示販売場には、曳山の絵柄が入ったしょう油や曳山ガムなど唐津くんちグッズがたくさん。


唐津の新鮮な魚や旬の食材を使った「からつ四季膳」。3階の眺めがいいレストランで味わえます。

DATA
【唐津くんち】
●開催日/11月2日(水)~4日(金曜)
・2日(水)19:30~22:00 宵ヤマ
・3日(木・祝日)9:30~16:30 御旅所神幸(曳き込み12:00、曳き出し15:00)
・4日(金)10:00~17:30 町廻り(翌日祭)(曳山展示場格納は16:40頃)
●開催場所/唐津市の市街地
●交通/JR唐津駅から唐津神社 徒歩10分
●臨時駐車場/松浦河畔公園駐車場(JR唐津駅南口までシャトルバス運行)、浄水センターグランド駐車場
●お問合せ/唐津観光協会(JR唐津駅構内)TEL0955-74-3355 
※参考
唐津くんち巡行コース地図、駐車場(有料含む)、シャトルバス、唐津くんち案内所の詳細はこちらへ
唐津くんちの内容がわかる特集はこちらへ
●「唐津よかばいガイドの会」のお問合せは、唐津観光協会 TEL0955-74-3611


【唐津市ふるさと会館アルピノ】
●場所/唐津市新興町2881-1
●営業時間/1階 物産展示販売場 9:00~19:00、2階 唐津焼展示直売所 9:00~18:00、3階 お食事処からつ 11:00~15:00 、17:00~22:00
●店休日/1月1日、ただし3階は、12月31日、1月1日
【唐津特産市】
●開催日時/11月3日(木・祝日)、4日(金)10:00~16:00
●開催場所/中庭
●お問合せ/TEL0955-75-5155

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