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写真:青空に浮かぶバルーン

佐賀・歴史ある秋のまつりを訪ねて

あそぼーさが編集部
2023年03月06日

気候に恵まれる秋は、佐賀県内各地で様々なまつりやイベントが目白押し!「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」は、色とりどりの熱気球が秋空を鮮やかに彩り、唐津神社の秋季例大祭「唐津くんち」では、14台の曳山が勇壮に旧城下町を巡行します。

佐賀インターナショナルバルーンフェスタ

写真:水面に映る佐賀バルーンフェスタ

佐賀県佐賀市を流れる嘉瀬川(かせがわ)の河川敷をメイン会場として、毎年10月下旬から11月上旬頃にかけて開催されるバルーン(熱気球)の国際的な競技大会。期間中の来場者が80万人を超える、アジア最大級のバルーンイベントです。大会が始まったのは1980年。その当時は14機の参加で開催されましたが、現在では、国内外のチーム合わせて約100機が参加する大きなイベントとなっています。

写真:佐賀バルーンフェスタの上空

バルーン競技では、目的地までどれだけ近づけるかなどを競います。バルーンには、飛行機や自動車のように操縦できる装置がありません。バーナーに点火し、温かい空気をバルーンの球皮に送ることによる上昇と、温かい空気を外に排出することによる下降のみ可能で、そのほかの移動は上空に吹く風の力を利用します。佐賀平野上空は風向きや風速の異なる風の層が重なり、また時間と共に複雑に変化するため、日本でも屈指の競技エリアとなっています。パイロットは上空に吹く風を見極め、その風に向かって機体を上下させる高度な技術が求められます。競技飛行は主に気流が安定する早朝と夕方に行われます。100機もの色とりどりの気球が一斉に空に浮かぶ幻想的な光景は、一度は見ておきたいものです。

会場は3か所に分かれ、

  • 競技会場は、メインイベントであるバルーンのフライト競技や変形気球の係留が行われる場所です。
  • バルーン会場は、イベントの開催や公式グッズ・飲食物の販売、気球教室が行われます。
  • 憩いの会場では、「うまかもん市場」の佐賀グルメを食べ歩いたり、ミュージシャンのコンサートなどを楽しむことができます。

 

写真:バルーンフェスタ夜間係留の様子

また、夜の闇のなか、バルーンがバーナーの赤い光に照らされる夜間係留「ラ・モンゴルフィエ・ノクチューン」は、見どころの一つです。音楽に合わせて焚かれるバーナーによって照らされる色とりどりの球皮はとても幻想的な風景です。
夜間係留の最後、一斉点火「バーナー・オン!」と共に嘉瀬川河川敷に花火が上がります!

<佐賀インターナショナルバルーンフェスタ>
日程:2022年11月2日(水)から11月6日(日)
※今年は有観客の国内大会として実施
問合せ:熱気球大会佐賀運営委員会(電話0952-29-9000)
WEB:http://www.sibf.jp/(外部リンク)

【イベント・祭り】佐賀インターナショナルバルーンフェスタ

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雨天時でも楽しめる「佐賀バルーンミュージアム」へ行ってみよう!

写真:バルーンミュージアム(外観)
写真:バルーンの展示

バルーンを体感できる日本初のミュージアム「佐賀バルーンミュージアム」は、バルーンが飛ぶ仕組みやバルーンの歴史が一目でわかる施設です。
本物のバスケットとバーナーを使ったバルーンフライトシミュレーターもあり、パイロットになりきってゴールを目指してみましょう!操縦はバーナーのオンオフだけ。高度を変え、様々な方向に吹いている風に気球を乗せ、目標へ向かいます。 
ミュージアムショップにはバルーンモチーフのかわいいグッズもたくさん揃っており、お土産に最適です。

<佐賀バルーンミュージアム>
WEB:https://www.sagabai.com/balloon-museum/main/(外部リンク)

佐賀バルーンミュージアム

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巡回バスで立ち寄れるスポット「東よか干潟ビジネスセンター ひがさす」

写真:東よか干潟ビジネスセンター ひがさすの建物

 東よか干潟ビジターセンターひがさすは、渡り鳥の生息地としての重要性が認められ、2015年に国際的に重要なラムサール条約湿地に登録された「東よか干潟」について楽しく誰でも学べる施設です。
1階の「ひがたの展示室」では、映像や標本・プロジェクションマッピングなどで東よか干潟の成り立ちや、干潟に暮らす生き物たちの紹介をしています。また、「ひがたのシアター」では、東よか干潟の価値や魅力を迫力の大画面でお楽しみいただけます。
2階の「ひがたのパノラマ展望台」からは潮の満ち干きにより刻々と変わる東よか干潟の様子や四季折々の佐賀平野の風景を見ることができます。

シギ・チドリ類が日本一飛来する「東よか干潟」、バルーンが飛ぶ空を眺めた後は、多様な生き物が息づく大自然も親しんでみては?

<東よか干潟ビジターセンター ひがさす>
WEB:https://www.higasasu.city.saga.lg.jp/(外部リンク)

写真:一面シチメンソウの風景
この季節だけの天然の赤い絨毯 海の紅葉シチメンソウ

「ひがさす」の目の前に広がる広大な東よか干潟。ここには塩分に強い一年草の植物シチメンソウが群生しています。バルーンフェスタの時期には東与賀海岸を深紅に染めます。
数年前には大規模な立ち枯れが発生しましたが、2020年から徐々に回復しつつあり、他では見られない、秋の絶景をご覧いただけます。

東よか干潟/東よか干潟ビジターセンターひがさす

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唐津くんち

写真:唐津くんちの様子

「唐津くんち」は、例年11月2、3、4日の3日間にわたって開催される、唐津神社の秋季例大祭で、唐津最大の行事です。くんちは「供日」とも書き、収穫感謝の意味が込められています。
曳山は1958(昭和33)年には佐賀県重要有形文化財に、また1980(昭和55)年には、曳山行事が国の重要無形民俗文化財に指定。さらに2016(平成28)年には、唐津くんちの曳山行事を含む「山・鉾・屋台行事」がユネスコ無形文化遺産に登録され、世界からも注目を浴びています。

現在の唐津くんちの原型が始まったのは、江戸時代・寛文年間(1661から1673)の頃。さらに、1819(文政2)年、京都の祇園山笠に発想を得て作られた「赤獅子」が唐津神社に奉納されたのが曳山行事のはじまりといわれています。それから1876(明治9)年までに15台が作られましたが、紺屋町の「黒獅子」は明治中期に消滅し、現在は14台が奉納した各町によって維持されています。

写真:くんち(宵ヤマ)の様子

11月2日は「宵曳山(よいやま)」と呼ばれ、刀町の「赤獅子」を先頭に曳山が提灯をつけて午後7時半から幻想的に巡行します。
11月3日は最大の見どころ「御旅所神幸(おたびしょしんこう)」が行われます。午前9時30分には、曳山が製作年順に並び、唐津神社から出発。旧城下町をまわって西の浜お旅所まで、勇ましい巡行を行います。特に、勇壮なお旅所への曳き込み、曳き出しは一番の盛り上がりを見せます。
11月4日は「翌日祭」。前日の御神幸とほぼ同じ順路で、旧城下町の東西約8kmを周ります。「エンヤ、エンヤ」「ヨイサ、ヨイサ」のかけ声と共に、フィナーレを迎えます。

最終日の巡行が終わると、14台の曳山は唐津神社の西側にある「曳山展示場」に保管されます。くんちの期間以外はここに展示されていて、見学が可能です。
(※現在は、曳山展示場建て替えに伴い、唐津市ふるさと会館 アルピノ旧多目的ホールにて移転展示されています。)

11月2日 宵曳山 19時30分から22時00分 (大手口から市内一巡から唐津神社社頭勢揃)
11月3日 御旅所神幸 09時30分から16時30分 (唐津神社から市内一巡から御旅所から各町へ)
11月4日 翌日祭 10時00分から17時30分 (唐津神社から市内一巡から曳山展示場)

<詳細>
日程:2022年11月2日(水)から4日(金)
駐車場:あり 市内各地に駐車場有(臨時及び有料駐車場)
※非常に混み合いますので、公共交通機関のご利用をお勧めします。
JR…JR唐津線筑肥線唐津駅から徒歩10分
問合せ:唐津観光協会(電話 0955-74-3355)
WEB:https://www.karatsu-kankou.jp/feature/karatsukunchi/(外部リンク)

<曳山展示場(唐津市ふるさと会館 アルピノ旧多目的ホール)>
住所:唐津市ふるさと会館 アルピノ
問合せ:0955-73-4361
利用時間:09時00分~17時00分
入場料:一般310円、小中学生150円 ※未就学児無料 ※20名以上は団体割引(2割引)

唐津くんち

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唐津くんちから足を延ばして…波戸岬へ

写真:さざえの壺焼
写真:晴天の波戸岬(恋人の聖地)

  唐津市街地から車で45分ほどの、東松浦半島から突き出た小さな岬。海を臨む美しい風景はもちろん、周辺はハイキング、釣り、キャンプ、海水浴などいろんな楽しみ方ができるリゾートエリアです。
波戸岬を訪れたら、名物「サザエの壷焼き」をどうぞ。とれたてのサザエをおばちゃんたちが美味しく焼いてくれます。

特別史跡 名護屋城跡並びに陣跡や県立名護屋城博物館

写真:壁一面黄金の茶室内部の様子
写真:博物館の外観
写真:常設展示室

歴史ファンには有名な名護屋城跡。16世紀に全国から著名な大名たちが集まって一帯に陣屋を連ねた、日本史上に類を見ない貴重な史跡です。大名たちも眺めた海の景色を見て、400年の歴史への思いをはせてはいかがでしょうか?
また城跡に隣接する県立名護屋城博物館には、2022年3月から豊臣秀吉ゆかりの「黄金の茶室」の公開がスタートしました。茶室内で抹茶を楽しむ有料の体験プログラムも不定期で開催中です。

<佐賀県立名護屋城博物館>
WEB:https://saga-museum.jp/nagoya/(外部リンク)

黄金の茶室についてもっと詳しく知りたい方はこちら↓

記事:400年の時を越えて茶の湯の文化を知る『黄金の茶室』

佐賀県立名護屋城博物館・名護屋城跡

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まだまだあります!

秋の陶磁器まつり

写真:女性二人が陶磁器を選んでいる様子

 

【有田町】
秋の有田陶磁器まつり
2022年11月19日(土)から11月23日(水・祝)

写真:陶磁器を選んでいる様子

 

【唐津市】
唐津窯元ツーリズム
2022年11月19日(土)・20日(日)
写真:散策している様子

 

【伊万里市】
鍋島藩窯秋まつり
2022年11月1日(火)から11月6日(日)

流鏑馬(やぶさめ)

写真:弓矢を放っている様子

 

【武雄市】
武雄神社
例年10月23日
写真:疾走する馬の上から矢を的に射る様子

 

【武雄市】
黒髪神社
 例年10月29日
写真:疾走する馬の上から矢を的に射る様子

 

【みやき町】
 白石神社
10月上旬

地元ならではの個性豊かなお祭り・イベント

写真:踊っている様子

 

【佐賀市】
 維新まつり
2022年10月23日(日)
写真:神輿が2つぶつかっている様子

 

【伊万里市】
伊万里トンテントンまつり
10月下旬
写真:式典の様子

 

【多久市】
多久聖廟 秋季釈菜(せきさい)
10月下旬
写真:試飲を振舞っている様子

 

【鹿島市】
秋の蔵々まつり
2022年10月23日(日)
ご案内

※各日程は2022年9月現在の予定です。変更の可能性がありますので、おでかけ前にご確認ください。

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あそぼーさが編集部

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    あやか

    佐賀生まれ、理系大学生!食べることやお出かけが好きで、Instagramで佐賀の美味しい情報を毎日発信中。趣味はヨガ、好きな食べ物はプリンとお寿司。ライター初挑戦中ですが、私の記事が佐賀を知る、より好きになるきっかけになれたら嬉しいです!

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    池松晃弘

    佐賀って実はディープ!知れば知るほどハマる魅力的なスポットと楽しみ方をお届け!
    神奈川県出身、九州を拠点に活動するフリーライター。28歳で福岡へ移住。瞑想が趣味なので、マインドフルネスになれるスポットをご紹介します。

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    愛知県岡崎市出身。お試し移住などを体験し、佐賀の虜に。
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    中島丈晴

    佐賀を訪れる人は街や町、スポットを創り上げる人々とそこに至るストーリーに共感されているのではと感じています。
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