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写真:テラス席からの眺め

陶磁器の名産地、伊万里・武雄へ! 窯元の森カフェで五感を潤す

かつて佐賀藩の御用窯が置かれた秘窯の里「大川内山(おおかわちやま)」を擁する伊万里市と、陶器と磁器、両方の名産地である武雄市は、やきもの好きなら是非とも訪れておきたいエリア。
今記事でご紹介するのは、地元素材で作るランチや優美な器に出会える山の麓の窯元「桃林窯」。清閑な自然の中で、触れて、味わって、感じ得る。鳥のさえずりも心地良い、特別なランチタイムをお愉しみください。

写真:武雄温泉駅入口

伊万里・武雄エリア観光の起点は、西九州新幹線「かもめ」と在来線「特急リレーかもめ」、2つの「かもめ」がバトンタッチする武雄温泉駅。駅舎のデザインモチーフは武雄のシンボル「武雄温泉楼門」で、木組み×しっくいの壁をイメージしたシックでモダンな佇まいが、自然豊かな武雄の地によくマッチしています。

黒髪山のふもと、桃林窯で過ごす癒しの時間

写真:緑に覆われた入口

武雄温泉駅から車で向かうこと20分。陶芸家・吉田求さん の作陶の拠点「桃林窯」は、緑豊かな黒髪山のふもとに静かに佇んでいます。

写真:店内に飾られている食器の数々

白壁のカフェ兼ギャラリーは、どこか懐かしさが漂う、居心地の良い空間。室内に配されたテーブルでは吉田さんが作った器で、ドリンクやお食事を満喫することができます。

28種ものスパイスを使ってじっくり仕上げた薬膳カレー

写真:薬膳カレーの準備をする女性

今回ご紹介するプランでは、吉田さんが作られた器に盛り付けられた薬膳カレーがメインのランチセット「カレーバスケットランチ」を楽しめます。
「器は一つ一つ表情が違うので、好きな器を選んでもらってから盛り付けています」と話すのはカフェ担当の妻・嘉代子さん。持ち運ぶバスケットの中の器も、バスケットのサイズにあうよう作られているのだそう。

写真:バケットの中に入ったランチセット

カレーをバスケットにセットしたら、池のほとりのテラス”森カフェ”へ。

写真:テラス席に用意された薬膳カレーセット

「カレーバスケットランチ」の内容は、28種のスパイスを使って4日かけて仕上げる地鶏の薬膳カレー、武雄産の米で作るサフランライス、自家製玉ねぎドレッシングがかかったサラダに、日替わりの小鉢。

写真:カレーと器
写真:器に入ったカレーをご飯にかける様子

どの品にも近隣で採れた野菜をたっぷり使っているそう。食後には黒ウーロン茶とミニスイーツも付きます。

写真:テラス席にてランチ

木漏れ陽が気持ちいい森のテラスという、贅沢なロケーションでいただくカレーは…

写真:カレーを食べる男性

うまみの中にピリッと辛味が利いた、格別の味わい!たっぷり溶け込んだ野菜とスパイスの複雑な香りに食欲が刺激されます。

写真:展示されている器

いつもの暮らしに寄り添う陶器たち

食を楽しんだあとは、アートの時間。ギャラリーを満喫しましょう。桃林窯で焼かれるのは、濃い色の土の上から白い化粧土をかけ、奥深い風合いをまとわせる「粉引き」や、釉薬を使わずに高温で焼き上げる「焼き締め」などの陶器。いつもの暮らしに楽しみを添えてくれるような、普段使いできる食器が並びます。

写真:展示されている食器を持つ人

おおらかさと温かみが、吉田さんが作る器の持ち味。 伝統的でありながら令和の食卓にもスッと馴染むモダンなデザインに、思わず見入ってしまいます。

写真:店内の様子

まだまだゆっくりしたいなら、ギャラリー内のカフェで「珈琲バスケット」「和紅茶バスケット」「有機ぶどうジュースバスケット」(700円から)などを追加オーダーしても。素敵な器と緑に囲まれた居心地のいい空間で、存分に寛ぐことができますよ♪
また、カレーバスケットランチはギャラリー内のカフェでもいただくことができます。

スポット情報(2023年10月19日現在) 

スポット名 桃林窯
営業時間 11時から16時
※お食事ブラン(カレーバスケットランチ)は11時30分から14時
※来店時間をご連絡ください
住所 佐賀県武雄市山内町宮野1832-1
電話番号 0954-45-6186
店休日 水曜・木曜 および作品展・窯開きなどのイベント時
アクセス JR武雄温泉駅からタクシーで20分
備考

お食事プラン/2,000円(予約は2名から)
※天候によってはギャラリーでの提供になります。

ホームページ 桃林窯(外部リンク)

鍋島藩の御用窯・大川内山(おおかわちやま)

写真:鍋島藩窯橋

桃林窯から車で15分ほど、三方を山に囲まれた「大川内山(おおかわちやま)」は、江戸時代に鍋島藩の御用窯が置かれ、将軍家などに献上するため特別にあつらえた「鍋島焼」が焼かれていた土地。現在では国の史跡にも指定される「秘窯の里」として、多くの観光客が訪れています。

写真:鍋島藩窯橋

江戸時代には一般の市場に出回ることがなかった名品ばかりを作っていた歴史から、一帯には高度な技術を継承した窯元が軒を連ね、今なお高品位な作品を生み出し続けています。同時に、現代的な器作りに挑戦し新しい風を吹かせる窯元も。散策がてら是非、いろいろな窯元を巡ってみましょう。

写真:大川内山の街並み

耐火煉瓦などを赤土で塗り固めて造られたトンバイ塀や、各窯元の煙突が立ち並ぶ石畳の街並みをそぞろ歩くだけでも、タイムスリップ気分が味わえますよ。

写真:橋の上から小川を眺める男女

日本に磁器の技術をもたらした高麗人陶工の墓や、登り窯跡など、周辺には見どころがたくさん!「トンバイ橋」の先にある見晴らしのいい「藩窯公園」も、人気のスポットのひとつです。

写真:藩窯公園大壁画

園内数カ所にある、陶片とトンバイで彩られた「藩窯公園大壁画」はとってもフォトジェニック。高台で少し歩きますが、大川内山(おおかわちやま)を訪れた際には、足を延ばしてみてくださいね。

スポット情報(2023年10月19日現在) 

スポット名 秘窯の里 大川内山(ひようのさと おおかわちやま)
営業時間 9時から17時(施設による)
料金 藩窯公園の見学は無料
住所 佐賀県伊万里市大川内町乙1806
駐車場 400台・無料
(イベント開催時のみ大型1,000円、普通車500円)
お問い合わせ先 伊万里観光協会
TEL:0955-23-3479
伊万里鍋島焼開館
TEL:0955-23-7293
アクセス JR武雄温泉駅からタクシーで30分
桃林窯からタクシーで15分
ホームページ 伊万里鍋島焼協同組合(外部リンク)

秘窯の里 大川内山

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    佐賀との県境で育った福岡県在住ライター。虫嫌いで運動音痴なのにキャンプ、サイクリング好き、休日は幼い娘と公園&食べ歩き。私の愛する佐賀は、佐賀平野の田畑を走る神埼北茂安線の風景。小麦畑、水田、収穫後の地平線と、季節ごとの変化がたまりません。

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    広い空、新鮮な食材、おいしい空気。佐賀はどこを訪れても元気をもらえます。佐賀生まれ、佐賀育ちのフリーライター。海外取材のときは、必ず佐賀の米と佐賀海苔をスーツケースに詰めていきます。一番かわいいと思う生き物は有明海に生息するムツゴロウです。

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