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アオリイカの活造りの画像

一度は食べてみたい! 佐賀の王道グルメ

あそぼーさが編集部
2023年03月23日

玄界灘や有明海、佐賀平野など豊かな海と土地に恵まれた佐賀県のグルメはどれも豪華!新鮮で透明な呼子のイカの活造りや、全国のブランド牛の中でもトップクラスの肉質を持つと言われている佐賀牛、さらには有明海の栄養をたっぷり受けて育った竹崎カニなど…新鮮な食材が豊富!佐賀を訪れた際には、地元ならではのグルメを思う存分楽しんでみてください。

一度食べると忘れられない 呼子だから味わえる「イカの活造り」

玄海いか舟処 海舟

アオリイカの活造りの画像
烏賊の天日干しの風景
いかしゅうまいの画像
新鮮なイカの天ぷらの画像
玄海いか舟処 海舟の外観

かつて捕鯨の町として栄えた港町呼子。漁港を歩くと至るところにイカが干され、イカのゆるキャラも登場。今では「呼子=イカの町」と連想するほどの名物となりました。

呼子で一年中楽しむことができる「イカの活造り」ですが、イカは養殖することが難しく、提供されるのはすべて天然もののみ。しかも、温度変化に弱いため釣り上げた瞬間から鮮度が落ちてしまうのだとか。生きたまま港へ持ち帰るために、漁場で一本釣りされたイカは漁師が手を触れずに針を外し、そのまま生簀へ。なんと、一度も人の手に触れないままお店へと運ばれます。

注文が入ると、時間との勝負です。生簀からあげられたイカは熟練の職人の手でわずか60秒でさばかれ客席へ。繁忙期の厨房はまるで戦場のようなのだそうです。それも、一秒でも早く、新鮮なイカをお届けするため。「呼子イカの活造り」はそんな職人さんの思いに支えられています。

今回取材にご協力をいただいたのは、呼子で創業30年の老舗『玄海いか舟処 海舟』。イカ料理以外にも、呼子の新名物Qサバやあら煮定食など多彩なメニューが揃います。1階は漁港を見渡せる小上がり席と呼子の名産品、海産物を購入、発送も可能なお土産店となっています。

イカの美味しさをお得にまるごと堪能するのにおすすめは「いか活き造り定食」(3300円)。イカ活造りは一人一杯とは限らず、イカの重さによって変わります。イカの活造りを堪能した後は、エンペラとゲソは天ぷらにしてもらいましょう。新鮮なイカの天ぷらは絶品です。
※提供されるイカの種類は季節によって変わります。

玄海いか舟処 海舟

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きめ細かい霜降り、トロける味わい「佐賀牛」

佐賀牛の画像
きめ細かい霜降りがある佐賀牛の料理画像
佐賀牛取扱店舗を示す楯の画像
シェフが肉を焼き上げる風景
佐賀牛レストラン 季楽 本店の外観

全国トップクラスの高品質を誇る佐賀牛。JAグループ佐賀管轄内の飼育農家で飼育された黒毛和種で、肉質等級4以上かつBMS(霜降り度合い)が7以上など、厳しい審査基準をクリアした牛のみ、佐賀牛と名乗ることができます。佐賀の肥沃な大地と肥育牛農家の愛情により、全国の銘柄牛の中でも最高級の国産黒毛和牛と称えられています。

その特徴は、赤身に入っているきめ細かい霜降りにあります。細かく入ったさしがまるで赤身に模様を描いているようで、その美しさから肉業界内でも評価が高く「艶さし」とも呼ばれています。脂のさらりとした甘さと、深いコク。そして赤身とのバランス。一度食べたら忘れられないほど。

そんな極上の佐賀牛を、市内の飲食店ではステーキや焼き肉、ハンバーグ、しゃぶしゃぶなどで味わうことができます。「佐賀牛レストラン 季楽 本店」は、JAグループ佐賀直営店。「ミシュランガイド福岡・佐賀特別版」にて、2014と2019に一つ星を獲得(鉄板焼コーナーのみ)。店内には佐賀牛取扱店舗を示す楯が飾られています。

「佐賀牛レストラン 季楽 本店」では、肉のプロが厳選した上質な肉をステーキや
せいろ蒸し、焼きしゃぶとさまざまな食べ方で提供。例えば写真のステーキの場合、目の前でシェフが肉を焼き上げてくれます。この時、鉄板の温度は約220℃。色が付いたらあとは余熱のあるところで肉を休ませ、火を通すというこだわりなのです。

店舗は佐賀市内の本店と、東京・銀座にあります。シンプルな調理法で佐賀牛の旨みを堪能できるステーキは、鉄板焼きコーナーでランチディナーともにコース(ランチタイム8200円〜、ディナータイム1万1000円〜)料理で。ホール席でのランチメニューでは佐賀牛ロースステーキランチ(5400円)や佐賀牛肩ロース焼きしゃぶランチ(3800円)なども人気です。

佐賀牛レストラン 季楽 本店

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嬉野温泉がもたらす奇跡!温泉湯どうふ

温泉湯どうふの風景
宗庵よこ長の外観
4代目店主の小野原健さんの写真
特選湯どうふ定食の写真
持ち帰り用温泉湯どうふの写真

嬉野温泉の宿で朝食として提供されることが多い温泉湯どうふ。一般的な湯どうふとは異なり、火を入れるとスープが白濁していきます。実はこれ、嬉野温泉水で炊いているため。温泉成分が豆腐のタンパク質に作用してスープに溶け出しているのです。ちなみに嬉野の湯は飲めば胃腸にやさしいとか。そう!温泉湯どうふは、豆腐と温泉のダブルでキレイが目指せるスーパーヘルシーフードなのです。

温泉湯どうふの発祥店といわれるのが、温泉街に店を構える昭和32年創業の「宗庵よこ長」です。実家が豆腐店だった初代が木綿豆腐を温泉水で炊いてみたところ、豆腐がとろけることに気づいたと言います。そう教えてくれたのは、4代目店主の小野原健さん。

「うちの特徴はスープに味がついていること。数種のダシを加えているため、タレをつけずにそのまま味わえます」。確かに、スープに溶け出した豆腐の旨みと相まって、思わず飲み干してしまうおいしさ。ツウは具材がなにも入っていない「湯どうふ」(520円)をオーダーするというのも頷けます。“しっかりご飯”なら、具材が豪華で小鉢なども付く「特選湯どうふ定食」(1180円)がおすすめです。

自宅でも温泉湯どうふを味わいたいという人にはお持ち帰り用も。ダシ入りの調理水と豆腐、タレがセットで、1〜2人前用の豆腐1丁(990円)から4丁(3100円)まであります。豆腐はもちろん自家製。佐賀県産のフクユタカを使い、湯どうふに最適な固さにもこだわっっています。

 

宗庵よこ長

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干満差の大きい有明海が育む絶品!竹崎カニ

竹崎カニの写真
有明海の風景
活のいい竹崎カニの画像
竹崎カニの茹で写真
たら竹崎温泉の外観

竹崎カニとは、有明海に生息するワタリガニのこと。他のワタリガニを食べたことがある人こそ、その濃厚な味わいに驚かされます。他のワタリガニとなにが違うのか?答えは、育つ環境、有明海にあります。

有明海は最大6mという日本一の干満差があることで知られていますが、この干満の差が干潟を生みだします。干潟には太陽の光が降り注ぎ、竹崎カニのエサとなるプランクトンやエビ、小魚などが多く生息します。つまり、竹崎カニはエサが豊富な有明海で育つため、身がぎっしり詰まり、甘く濃厚な味わいになるというワケ。

有明海沿い、国道207号には、竹崎カニとともに竹崎カキ、太良の2大海鮮グルメが味わえる飲食店が並びます。「道の駅太良 たらふく館」では活カニを購入することもできます。
また、有明海を臨む温泉地 たら竹崎温泉でも味わうことができます。各旅館では、刺身をはじめ、“茹で”や“焼き”、“蒸し”などさまざまな調理法で楽しませてくれますが、地元の人曰く、“その旨みを味わうなら、“茹で”が一番!とのこと。

一年中味わえますが、夏はオス、冬は卵をもったメスが美味しくいただけます。

メスのお楽しみは卵。寒い季節になると、甲羅の外からあふれるほどオレンジ色の卵を抱えたメスが登場します。卵をもったメスは甘みが増し、濃厚な卵とカニミソとのコラボレーションがたまりません。

一方、地元やリピーターが好むのは夏場のオス。甘みのある身と味わい深いカニ味噌が特徴です。初夏なら脱皮を繰り返した直後の貴重なオスに出会えるかもしれません。素揚げで食べるのが定番で、殻がまだ柔らかく、まるごと楽しむことができます。

写真提供/太良町観光協会(1・4枚目)

道の駅太良観光案内所

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玉手箱のような有田焼で食す「有田焼五膳」

有田焼五膳の写真
カフェ&レストラン「ギャラリー有田」の外観
有田焼カップの写真
ギャラリー有田の内観

2011年に登場した有田の名物グルメ「有田焼五膳」。町内のいくつかの飲食店で食べることができますが、共通しているのが独特の器と食材。有田焼の窯元が手がけた蓋つきの陶箱で、地元食材の「ありたどり」を使った料理が提供されます。 まるで玉手箱のように上品な紐で封をされた蓋を開けると、趣向を凝らした5つの異なる鶏料理が現れます。それぞれが会席料理の一品一品のようで贅沢な気分に。さらに別の器に盛られた有田名物「ごどうふ」やデザートまで付くため、目も舌も胃袋も満足させてくれます。

有田焼のショップも併設しているカフェ&レストラン「ギャラリー有田」でも、1日10食限定で有田焼五膳を提供。地元のお米、野菜などを使い、品数が多くてもヘルシーな御膳になるよう工夫されています。金額はどのお店で食べても1800円。人気もあり提供数が限られているので、事前に予約をしておくと安心です。

店内には壁一面を埋め尽くすほどの約2500客の有田焼カップが並びます。有田焼五膳には飲み物も付いていて、温かい飲み物を注文するとこの中から好きな器を指定することができ、選んだカップでコーヒーや紅茶を飲むことができます。

有田焼五膳のほかにも、伊万里牛のランチや焼きカレー、ごどうふを使ったスイーツなど、地元の食材にこだわったメニューが揃うギャラリー有田。食後は隣接のショップで有田焼のお買い物も楽しむことができます。

ギャラリー有田

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伝統ある神埼のめんと割烹文化がコラボした「神埼めん懐石」

神埼そうめんの画像
借神埼そうめん乾燥風景
神埼そうめんの料理画像
神埼めん懐石の画像
味膳 古雅味の外観

神埼市の名産「神埼そうめん」。江戸初期に手延べそうめんの製法を伝授したことが始まりと伝えられます。温暖な気候や上質な水源が小麦栽培に適し、水車の動力がそうめん作りを盛んにしました。吉野ヶ里遺跡を擁する神埼市。弥生時代から農耕文化が根付いていた土地柄も関係しているのかもしれません。

神埼市は機械そうめんの発祥地でもあります。明治中期にロール式の製麺機が開発され、工場を構えた機械製麺の生産が始まりました。麺の原料は、粉・水・塩と、実にシンプル。機械を通して生地して裁断したら乾燥させていきます。じっくり時間をかけて乾燥させることで、見た目にも美しい麺が出来上がるのです。

コシの強さと小麦の香りと味をしっかりと感じられ、なめらかでツルツルとした喉越しは、夏なら冷たくしてそうめん、冬はにゅうめんにして味わうことで、しっかりと小麦の旨みを楽しめます。

そんな麺をもっと知って楽しんでほしいと、お昼のご馳走として2008年に「神埼めん懐石」が誕生しました。長崎街道の宿場町として栄えた神埼は、割烹料理店が古くから存在しているという歴史的背景もあり、神埼めんと割烹文化のコラボが実現。現在市内の5店舗が提供中(2023年2月現在)で、各店それぞれの味やこだわりを楽しむことができます。

創業30年以上、四季を彩る懐石料理や素材にこだわった京風料理を提供する「味膳 古雅味」。神埼めん懐石を味わえる店舗の一つです。手入れの行き届いた庭園を眺めながら、ゆっくりと食事を楽しむことができます。

「神埼めん懐石」(2500円)は、梅・茶・卵の3色のそうめんを刺身でくるんだお造りや、うどんが入った茶碗蒸し、茶そばのせいろ蒸しなど、様々な麺を味わうことができます。細かくした神崎そうめんを里芋や鶏ひき肉と合わせ団子にし、さらにそうめんを巻きつけて揚げ、とろっとしたあんをかけた「そうめんまんじゅう」は、日本料理ならではの逸品。「神埼めん懐石」は平日のお昼限定。2日前までの予約が必要です。

写真提供/神埼市商工観光課(2・3枚目)

味膳 古雅味

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あそぼーさが編集部

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    あやか

    佐賀生まれ、理系大学生!食べることやお出かけが好きで、Instagramで佐賀の美味しい情報を毎日発信中。趣味はヨガ、好きな食べ物はプリンとお寿司。ライター初挑戦中ですが、私の記事が佐賀を知る、より好きになるきっかけになれたら嬉しいです!

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    池松晃弘

    佐賀って実はディープ!知れば知るほどハマる魅力的なスポットと楽しみ方をお届け!
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    柴田愛梨

    愛知県岡崎市出身。お試し移住などを体験し、佐賀の虜に。
    現在は海の近く唐津市に拠点を置き、フリーランスで活動中。歴史、やきもの、温泉、おいしい食べ物…そして人の温かさ。佐賀の魅力は数え切れないほど。楽しみながら魅力発信をしていきます!

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    佐賀との県境で育った福岡県在住ライター。虫嫌いで運動音痴なのにキャンプ、サイクリング好き、休日は幼い娘と公園&食べ歩き。私の愛する佐賀は、佐賀平野の田畑を走る神埼北茂安線の風景。小麦畑、水田、収穫後の地平線と、季節ごとの変化がたまりません。

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    中島丈晴

    佐賀を訪れる人は街や町、スポットを創り上げる人々とそこに至るストーリーに共感されているのではと感じています。
    『佐賀経済新聞』運営や『佐賀バルーンフェスタ』広報等を担う中でふと気づく、佐賀の人やスポットのストーリーをお伝えしていきます。

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    福ちゃん

    佐賀県神埼市出身。趣味は、新店めぐり、山登り、映画&ドラマロケ地巡礼。神埼そうめん、北方ちゃんぽん、日ノ隈山山頂からの田園風景が大好き。佐賀の温かい人々との出会いを大切に、地元の魅力を再発見・新発掘できる旅を提案します!

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    高原陽子

    広い空、新鮮な食材、おいしい空気。佐賀はどこを訪れても元気をもらえます。佐賀生まれ、佐賀育ちのフリーライター。海外取材のときは、必ず佐賀の米と佐賀海苔をスーツケースに詰めていきます。一番かわいいと思う生き物は有明海に生息するムツゴロウです。

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