佐賀スイーツの旅vol.3 寿賀台がひな祭りで復活!

佐賀スイーツの旅vol.3 寿賀台がひな祭りで復活!

 新旧のお菓子を求めて回った「佐賀スイーツ」の旅。今回は、ひな祭り会場に飾られる「寿賀台(すがだい)」を紹介します。伝承する人がなく、今では見かけなくなった「寿賀台」は、佐賀県菓子工業組合青年部の皆さんが最後の職人から作り方を教わり、ひな祭りに合わせて作っています。今年のひな祭りでは、ぜひ「寿賀台」にもご注目ください。

※この情報は2015年1月時点のものです。

結婚式会場を彩った「寿賀台」

 寿賀台とは、砂糖や水あめなどを溶かして固めた砂糖菓子で、婚礼菓子です。松竹梅や鶴亀、鯛、龍、高砂の翁や媼(おうな)などの縁起物を作って台の上に形よく並べて飾り、結婚式を控えた家庭にお祝いとして贈ったり、結婚式会場に飾ったりし、それはそれは豪華だったといわれます。
 佐賀県中心部より西部の伊万里市などでよく見られ、大きな商家の結婚式ではこの寿賀台がいくつも並んだといわれます。ウエディングケーキの台頭によって寿賀台は姿を消し、作る職人さんもいなくなってしまいました。


40~50年前の結婚式で見られた「寿賀台」を紹介した記事。鯉の滝登りや瓢箪(ひょうたん)などがすべて手作りされています。


寿賀台はその名の通り、写真右側に写っている木の台に菓子を並べます。台には足があり、高さは50センチほどです。


鯛や鶴亀などの一部は木や陶器の型に流し込んで固め、瓢箪のように丸みのあるものはビードロのように口で吹いて作ります。

若手職人が昔の技にチャレンジ!

 寿賀台を知る人や職人さんが減り、危機感を持った佐賀県菓子工業組合青年部はその技術の伝承に乗り出します。伊万里市の最後の寿賀台職人といわれる方が引退するとき、「和洋菓子司古川」の古川浩二さんら16~17人で作り方を教わり、型や道具を譲り受けて「佐賀城下ひなまつり」に向けて作り始めました。
 寿賀台はすべて手作り。砂糖と水あめを溶かした原料を158~160度まで煮詰め、タイミングよく鍋から取り出して手で板状や棒状に伸ばしていきます。また、冷えていく際に結晶化する現象をうまく使いながらツヤを出し、思い描いたイメージ通りに手で形づくっていきます。寿賀台は、有平(ありへい)と呼ばれるあめ細工や、金花糖(きんかとう)と呼ばれる砂糖菓子などからできています。


古川さんら佐賀県菓子工業組合青年部で作った寿賀台。鯛や鶴亀、千代結びなどで表現しています。


こちらは宝船。板状のあめ細工は型に流し込むのかと思ったら、手で引き伸ばしては折り曲げて、また引き伸ばしの繰り返し。力と根気のいる作業です。


薄く伸ばしたり、ねじったり...。注意しないと、パリンと割れてしまうことも。簡単なようで難しい。いえ、簡単なものほど難しいのかもしれません。


水あめを入れずに砂糖で作る金花糖。寿賀台の有平糖とは少し作り方が異なり、中が空洞です。鯛の目は一つずつ手で描いています。


スプレーで色をつけ、金粉をまぶして出来上がり。砂糖ですからコーヒーに入れたり、料理に使ったり。日持ちもします。(1つ110円~。3組セット650円)


祖父の代から続く「和洋菓子司 古川」の古川浩二さん。普段はケーキや焼き菓子などをつくり、1月下旬から寿賀台づくりの準備に入ります。

「佐賀城下ひなまつり」会場でお披露目

 職人さんに教わって約10年。「実際に作ってみるとわからないことが多く、まだまだ研究中です」と話す古川さん。新しい菓子を作り出すことも大切ですが、昔の伝統を引き継ぐことも大切ではないかと、古川さんたちは考えています。そこには、今の時代にも生きる技がきっとあるはずだから。
 あめ細工は日持ちがしないため、多くは寿賀台を飾る日の前日~前々日に作られます。それが寿賀台が姿を消した要因の一つでもあります。「佐賀城下ひなまつり」開催前日、古川さんたちは寿賀台を用意します。受け継がれた技をご覧ください。
 また、500円のチケットを買って恵比須と菓子めぐりを楽しむ「佐賀銘菓めぐり恵比須散歩」も実施中です。


「佐賀城下ひなまつり」会場の一つ、旧古賀銀行で「お菓子のひなまつり」が行われ、期間中、ここに寿賀台が展示されています。


「佐賀城下ひなまつり」会場の旧古賀銀行では、佐賀のお菓子が販売されています。千代結びや金花糖もここで買えますよ。


丸ぼうろも佐賀を代表するお菓子。「佐賀城下ひなまつり」会場の旧古賀銀行で実演もあります。焼き立てをゲットしましょう。

■DATA
和洋菓子司 古川
○住所:佐賀市長瀬町9-24
○電話:0952-23-7774
○営業時間:9時~20時
○休み:不定 

佐賀城下ひなまつり
○期間:2015年2月21日(土)~3月22日(日)10時~17時
○会場:徴古館、佐賀市歴史民俗館ほか
○お問合せ:佐賀城下ひなまつり実行委員会事務局(佐賀市観光協会)TEL0952-20-2200
○参考:佐賀市観光協会ホームページ

佐賀銘菓めぐりの恵比須散歩
○期間:開催中~3月22日(日)
○参加菓子店:村岡屋(本店)、八頭司伝吉本舗(佐賀唐人町店)、村岡総本舗(唐人町店)、北島(白山本店)
○チケット料金:500円
○チケット販売場所:佐賀市観光案内所(JR佐賀駅構内)、佐賀市観光交流プラザ
○お問合せ:佐賀市観光協会TEL0952-20-2200

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