佐賀のお城めぐり 旅の記念に「御城印」を手に入れよう
登城した記念に手に入れることができる「御城印」。今、静かなブームになっています。歴代城主の家紋などをあしらい、城の名を揮毫したデザインは、お城それぞれに個性があり、心惹かれます。「御城印」は、お城を訪ねないと手に入らない特別なもの。今度の旅は「御城印」を目的に定めて、お城のある町を巡ってみませんか。目的があれば旅もより深く、楽しくなるはずです。
御城印入門
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呼び方
「御城印(ごじょういん)」「城郭符(じょうかくふ)」「お城の御朱印」など、お城によって呼び方が違います。御城印はお城に登城した記念にもらうものですから、ご朱印とは意味合いが違います。御朱印帳とは分けて、旅の思い出のページに加えてください。
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歴史
御城印の歴史は浅く、30年ほど前に登場したと言われています。現在では、全国では100を超えるお城が作成しているそうです。(「はじめての御城印ガイド(発行・学研プラス)」参照)
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デザイン
歴代藩主の家紋や花押、著名な書家の揮毫(きごう・毛筆で文字を書くこと)などオリジナリティーに富んだデザインです。御朱印とは違い、印刷がほとんどです。
「御城印」をもらえる佐賀の3城
佐賀県立佐賀城本丸歴史館(佐賀市)
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佐賀藩主が政治を行い、生活をしていた佐賀城本丸跡に、本丸御殿の一部を復元した「佐賀城本丸歴史館」。本丸御殿を復元したのは日本で初めて。それを博物館にしたお城は全国的にも珍しく、建物全体が見所となっています。歴史好きの方も、お城好きの方も、観光好きな方も、45mの畳敷きの長い廊下や佐賀藩の公式行事が行われていた320畳の大広間の大空間、佐賀藩主の居室など、佐賀の歴史とともに探訪してください。季節ごとに行うイベントや特別企画展もお楽しみに!!入館料は無料です。
城郭符
令和元年5月から登場した城郭符。中央には佐賀藩主・鍋島家の家紋「杏葉紋」がデザインされています。城名を揮毫したのはテレビドラマで大書シーンを担当するなど幅広く活躍する書家・江島史織さん(佐賀市出身)です。1枚300円。受付スタッフが、来館日の日付を記入します。
鯱の門壁は白壁で、棟の両端には名前の由来である青銅製の鯱が置かれています。どっしりと構えた門や扉には「佐賀の乱」の弾痕が残り、当時の闘いの凄まじさを物語っています。
夕日で輝く鯱。
2017年に再建された鍋島直正公の銅像。
幕末維新期、日本の近代化を先導した佐賀藩。佐賀城本丸歴史館はその時代をわかりやすく伝える歴史博物館として開館しました。天保期の佐賀城本丸御殿の遺構を保護しながら日本で初めて本丸御殿を復元しており、約2500平方メートルの規模を誇ります。
45メートルも続く畳敷きの長い廊下や320畳の大広間が広がっており、心地よい和空間を体感することができます。
江戸時代後期の礎石が見える!
発掘ホットラインでは、発掘された出土品や、映像の中で鳥になって発掘の様子を見ることができます。
佐賀城本丸歴史館のグッズや本がずらり。お土産にいかがですか。
城郭印は、受付で購入できます。
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佐賀県立本丸歴史館
所/佐賀市城内2-18-1
営/9:30~18:00
休/12月29日~1月1日(このほか、臨時休館日あり)
料/無料
駐/無料
アクセス/【JR】佐賀駅南口から車で10分、徒歩で約25分。【バス】佐賀駅バスセンターから佐賀市営バス 佐賀城跡線「佐賀城跡」下車もしくは佐賀空港線、平松循環線、広江・和崎線(和崎行)のいずれかに乗車して「博物館前」下車。【車】長崎自動車道佐賀大和ICから約20分
問/TEL0952-41-7550
※「佐賀城本丸ボランティアガイド」の案内あり
※身障者用トイレ、オストメイト対応トイレあり、館内はバリアフリー車いすで移動できます
佐賀城本丸歴史館WEB https://saga-museum.jp/sagajou/
佐賀市観光協会WEB https://www.sagabai.com/
特別史跡・名護屋城跡 / 佐賀県立名護屋城博物館
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420年前、豊臣秀吉が朝鮮出兵(文禄・慶長の役)の最前線基地拠点として築いた城。
わずか5カ月で築城したにもかかわらず、大坂城に次いで2番の規模を誇っていました。豊臣秀吉はここに1年ほど住んでいたそうです。お城は時代が変わってもほとんど改変がなく、建物はないものの天守閣の土台や石垣などそのまま残っています。豊臣秀吉が滞在した当時のようすを実際に目で見て知ることが出来るのは全国でも名護屋城跡だけ。
お城の周囲には全国から徳川家康や伊達政宗、加藤清正など160もの大名が集まり、陣屋を建てていたといいます。その結果、一時的に鎮西町名護屋の小さな町の人口は20万 人を超える城下町になっていました。
佐賀県立名護屋城博物館は、特別史跡「名護屋城跡並びに陣跡」や日本列島と朝鮮半島との交流の歴史について紹介しています。まず、同館で下調べをしてから、名護屋城跡の散策をお勧めします。ちょっとタイムトラベルした気分になれるかもしれせん。城郭符
2019(令和元年)7月から登場。家紋をデザインすることが多い「城郭符」ですが、佐賀県名護屋城博物館で手に入る「城郭符」は、名護屋城跡から出土した「五七桐文飾瓦(ごしちきりもんかざりかわら)」の拓本をデザインしています。お城の名前は、佐賀市松原川のカッパ紹介文や嬉野町にある種田山頭火碑などを書いた嬉野市の書家・織田独灯さんが揮毫しました。1枚300円。同館受付で来館日の日付を記入します。
名護屋城跡に隣接する名護屋城博物館。
発掘調査成果を基にCGで復元した「バーチャル名護屋城」を公開しています。個人用スマートフォンにダウンロードできるほか、アプリを楽しめるタブレットを無料で貸し出ししています。
タブレットやスマートフォンを使って、リアルに再現するバーチャルリアリティー。遠く対馬が望める天守など「420年前の名護屋城」の壮大な姿がよみがえります。「バーチャル名護屋城」を手に名護屋城跡を歩けば、時空を超えて名護屋城下の住人になった気分が味わえるかも!!
名護屋城跡観光案内所では、ガイド(有料)をお願いすることができます。入口では、歴史遺産維持協力金お一人100円(任意)のご協力をお願いしています。
名護屋城跡は、陣跡含めてとても広大です。佐賀県立名護屋城博物館のパンフレットや「バーチャル名護屋城」を参考に巡ってみましょう。
名護屋城は1591年から1592年にかけてわずか5ヶ月で完成した広さ17万平方メートルの巨大な城で、当時は大坂城に次ぐ全国2番目の規模でした。
当時の石垣などの遺構が美しく保存されています。名護屋城跡や周辺陣跡では発掘調査や環境整備が続けられています。
見晴らしの良い天守台。かつては五層七階の天守が建っていました。初冬には遠く対馬を望むことができます。
本丸には昭和初期に建てられた俳人・青木月斗の句碑があります。呼子大橋や加部島など、絶景が広がります。
名護屋城博物館は、「日本列島と朝鮮半島との交流史」をテーマに、原始からの長い交流を示す約220点の資料を展示し、今後の交流・友好の推進拠点になることを目指しています。
城郭符に使われた名護屋城跡から出土した「五七桐文飾瓦(ごしちきりもんかざりかわら)」。博物館では本物を見ることができます。
アプリ「肥前名護屋城の謎を解く」に登場する犬のキャラクターのモデルになった犬形土製品。
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佐賀県立名護屋城博物館
所/唐津市鎮西町名護屋1931-3
営/9:00~17:00
休/月曜(祝日の場合翌平日)、12月29日~31日
料/佐賀県立名護屋博物館入場無料、特別企画展は有料
駐/無料
アクセス/【JR】唐津線もしくは筑肥唐津駅からタクシーで約30分【バス】唐津市大手口バスセンターから昭和バス呼子線もしくは値賀・名護屋線に乗車【車】長崎自動車道多久ICから約70分、西九州自動車道ICから約30分
問/0955-82-4905≪バーチャル名護屋城のタブレット貸出≫
時/9:00~16:30(貸し出し締め切り16:00まで)
場/同博物館の1階受付で貸し出します
料/無料
※スタート場所は佐賀県名護屋城博物館名護屋城跡観光案内所
所/唐津市鎮西町名護屋1938-3
休/年末年始
料/名護屋城跡入城は無料(歴史遺産維持協力金100円(任意)をお願いしています)。ガイドは有料
駐/無料
問/0955-82-5774佐賀県立名護屋城博物館WEB https://saga-museum.jp/nagoya/
唐津市観光協会 https://www.karatsu-kankou.jp/
唐津城(唐津市)
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唐津市のシンボル・唐津城。この城は豊臣秀吉の家臣・寺沢志摩守広高(てらざわしまのかみひろたか)が1602(慶長7)年から7年の歳月をかけて築城しました。5層の天守閣は1966(昭和41)年に建てられたものです。天守閣を中心に左右に広がる松原が、まるで鶴が翼を広げているように見えることから、別名「舞鶴城」とも呼ばれています。
春は桜やフジ、秋は紅葉が唐津城に彩をそえ、夏は花火を背景にライトアップされた唐津城が美しさに包まれます。唐津城御朱印
2018年12月から登場した「唐津城御朱印」。初代寺沢氏、2代大久保氏、3代松平氏、4代土井氏、5代水野氏、6代目小笠原氏の歴代藩主の家紋がデザインされています。城名は唐津城そばにある早稲田佐賀中学校・高等学校の書道部が揮毫しました。1枚200円。天守閣1階のお土産コーナーの受付で来館日の日付を記入します。
唐津城の天守閣までは、石段を歩いて登るほか、エレベーターを利用して登ることができます。
唐津市のシンボルともいえる唐津城は、慶長13(1608)年の築城。初代唐津藩藩主・寺沢志摩守広高が、慶長7(1602)年から7年の歳月をかけて築城しました。
5層からなる天守閣は、貴重な資料の展示や、展望台、お土産ショップなどあります。
入口には、唐ワンくんの顔はめパネルがあります。天気が良い日は、外で撮影することができます。
唐津城石垣修復工事で見つかった「金箔瓦」、豊臣秀吉が朝鮮出兵のおりに、寺沢志摩守広高にあてた朱印状や、小笠原長行の甲冑など歴史が分かる貴重な資料が展示されています。
天守閣5階の展望所からは玄界灘や高島、虹の松原、唐津城下が見える絶好のビューポイントです。
左右に広がる松原が、鶴が翼を広げた形に似ていることから、唐津城は別名舞鶴城(まいづるじょう)ともいわれています。
豊臣秀吉や小笠原長行(ながみち)公のかぶとや陣羽織を着て、デジタル記念撮影コーナーでパチリ!背景もいろいろ選べます。QRコードで読み取ってスマートフォンに。
1階ショップでは、唐津のお土産の他、ゾンビランドのキャラクターのグッズが手に入ります。
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唐津城
所/唐津市東城内8-1
営/9:00~17:00(入館は16:40まで)
休/12月29~31日
料/一般(15歳以上)500円、小・中学生250円、未就学児無料
エレベーター/一般(15歳以上)片道100円、小・中学生片道50円、未就学児および70歳以上は無料
階段昇降機/車いすの方は階段昇降機を利用
駐/東城内駐車場を利用(有料)、障害者用 エレベーター乗り口横
アクセス/【JR】唐津駅から車で7分、徒歩20分【車】長崎自動車多久ICから約40分、西九州自動車道唐津ICから約10分
問/TEL0955-72-5697
唐津城WEB http://www.karatsu-bunka.or.jp/shiro.html
唐津市観光協会 https://www.karatsu-kankou.jp/