好評につき第2弾!「九州オルレ」唐津コースを歩く

好評につき第2弾!「九州オルレ」唐津コースを歩く

 ウォーキング好きのあいだで密かなブームになっている「九州オルレ」。オルレとは韓国・済州島から始まったもので、韓国ではトレッキングコースの総称として呼ばれています。この姉妹版として誕生したのが九州オルレ。九州各県に全12コースが整備され、ココイコプラスでは、昨年秋に武雄コースをご紹介。これが好評につき、今回は唐津コースにスポットを当てました。
 さて、いったいどんな体験ができるのか、はりきって出発です!

※この情報は2014年5月時点のものです。

韓国の観光客にも大好評 九州オルレ・唐津コースとは?

 オルレのウォーキングスタイルは、自然を五感で感じながら、自分のペースでゆっくりと楽しむこと。その土地ならではの景色や意外な発見、人との触れ合いが醍醐味です。
 歩き方は、マナーはありますが決まりがないので、出発時間もペースも自由。スタート地点を自分の都合のいい場所にしたり、コースの途中でやめてもかまいません。
 まずはガイドマップを手に入れ、スタートしたらコース内に設置された目印を探しましょう。要所に立つ「カンセ」と呼ばれるオブジェや、青と赤のリボン、木製やペイントの矢印が頼りです。この目印探しは探検気分でワクワクしますよ!
 唐津コースは全11.2kmで、所要時間は4~5時間。名護屋城周辺の緑豊かな山と、波戸岬に続く海の絶景と、両方が堪能できるコースです。特に後半の海側は、済州道によく似たコースとして、韓国のオルレファンも絶賛です!


コース巡りに欠かせないガイドマップ。要所の説明やトイレスポット、各ポイントまでの距離・時間、オルレのマナーなどが記載されているので、とっても重宝します。


スタートからフィニッシュ地点へ向かう場合は青、フィニッシュからスタート地点へ向かう場合は赤のリボンが目印。割と近い間隔でありますが、見落とさないように。


花に囲まれている青いオブジェが「カンセ」です。済州島の馬がモチーフになっていて、キュート。ビューポイントとなる数箇所にあります。

道の駅 桃山天下市からスタート!

 唐津コースは険しい山などなく、比較的平坦なコースなので、オルレビギナーにもおすすめ。ですが、靴は歩きやすい運動靴で、服装は長袖、長ズボンなど肌が露出しない格好がいいでしょう。そして両手があくようにリュックサックがベストです。これからの時期は紫外線対策もお忘れなく。
 さて、スタートは鎮西町の人気スポット、国道204号沿いの「道の駅 桃山天下市」から。車を駐車できるので、待ち合わせにも便利です。観光協会鎮西支所が併設されているので、ここでマップを手に入れ、スタンプを記念に押していこう。
 スタートとフィニッシュ地点が離れているので、フィニッシュ地点近くの波戸岬第1駐車場に車を駐車し、路線バスでスタート地点へ向かう方法もおすすめです。
 コースの入口は、道の駅駐車場の一画にひっそりと立っている門とカンセが目印。門の横には、歩くときの杖となる竹の棒が準備され、まさに'相棒'として自由に借りることができます。


地元の農産物や特産品、水槽に泳ぐ鮮魚まで、山海の幸が豊富に揃い、食事処も併設した人気の「道の駅 桃山天下市」。スタート早々誘惑されるスポットです。


マップと観光情報は、敷地内にある観光協会鎮西支所へGO。カウンターにスタンプが置いてあるので、ご自由にどうぞ。カンセのマークがかわいいスタンプです。


道の駅駐車場から続くコースの入口。桃山時代の歴史と文化をたどる前半の始まりです。メインの名護屋城跡までは4km、どんな景色を進むのか期待が膨らみます。

歴史発見、全国の名だたる大名の陣跡

 門をくぐると、さっそく木々に囲まれ景色が一変。コース前半は、名護屋城跡を目指すコースとなり、こんもりと繁った森の風景や豊臣秀吉ゆかりの歴史的スポットに出合えます。名護屋城は、豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)に際し、出兵拠点として築かれた城。城の周辺には全国から130を超える大名が陣屋を築きました。城跡は石垣を残すのみとなっていますが、名だたる大名たちの陣跡巡りとセットで、歴史ファンを魅了するスポットなのです。
 唐津コースでは、前田利家陣跡、古田織部陣跡、堀秀治陣跡、島津義弘陣跡などを見ることができます。また、'400年続く道' として往時を偲ばせる「串道」は、時が止まったかのような雰囲気。歩調をゆるめてじっくり歩きたい古い道です。


門の向こうは、大通りからは想像つかない裏道然とした空間。この日は晴天で、木漏れ日がとてもきれい。木々の香りや鳥の鳴き声など自然の声に耳を傾けて。


木々の間を抜け、開けた場所にぽつんと鎮座する前田利家陣跡の旗竿石(旗を立てる石)を発見。豊臣五大老の一人だけに、名護屋城大手門から500mという近さ。


こちらが2.9km地点の「串道」。頭上に木の根っこがむき出し迫力を感じるとともに、400年前にはどんな人がどんな格好で通ったのか、想像が膨らみます。

玄界灘を一望できる天守台と茶苑「海月」

 前半、そろそろ休憩を...となったときに立ち寄れるのが名護屋城跡手前にある「茶苑 海月」です。スタートから3.7km地点にあり、抹茶とお菓子の呈茶体験ができます。茶屋のお縁からは、起伏に富んだ名護屋城跡を借景に見事な庭園が眺められ、静寂のひとときに身が清められるようです。秀吉や大名たちも楽しんだ茶の湯文化をぜひ体験してみてください。
 一服したら、いよいよ前半のクライマックス、名護屋城跡天守台へ。かつての五層の天守閣はないものの、礎石や大きな石垣には想像をかきたてられます。ここは城跡内で最も高い場所となり、見晴らしは抜群。晴れた日には玄界灘に浮かぶ壱岐、対馬まで見渡すことができ、太閤秀吉も見たであろうその景色にしばし見入ってしまいます。


縁側に座るだけでほっこりと落ち着つかせてくれる「茶苑 海月」。呈茶体験は500円、庭園は自由に散策できます。9:00~17:00まで。第2・第4水曜休館。


城跡内ではあちらこちらに石垣が残り、普請の巧さに目を奪われます。コースのオプション「佐賀県立名護屋城博物館」では、さらにディープな歴史探訪ができます。


ここに立つ誰もが感嘆の声をあげる天守台。コース内でも一番高い標高88m地点となり、坂道に脚力を使いますが、たどり着いたときの感激はひとしお。

唐津焼窯元 炎向窯(ひなたがま)でギャラリー見学

 九州オルレは、自然を楽しむこと以外に、地元の生活を感じたり、人と触れ合うのもテーマの一つ。名護屋城跡から30分ほど歩くと、今度は昔ながらの佇まいが郷愁を誘う民家の小路へと続きます。鳥のさえずりをBGMにそぞろ歩きを楽しんでいると、立ち寄りスポット「炎向窯」を発見。「海月」で茶の湯文化に触れたならば、今度は日本三大茶陶器に数えられる唐津焼で文化体験です。炎向窯の敷地には大きな薪窯が設置され、隣接して納屋を改装したギャラリーがあり、見学は自由。茶器や湯呑、猪口、箸置きなど温かみのある作品が並び、実際に手にとって感触を味わえます。お土産にも手頃なサイズなので、オルレ旅の記念に最適です。そして何より思い出に残るのは、ご主人や奥様とのおしゃべり。韓国の方と器談義で盛り上がることもあるそうで、お二人にとってもオルレは新たなコミュニケーションを生んでいるようです。


静かで穏やかな雰囲気に満ちた、人々の暮らしが見える通り。どうということもない風景ですが、旅のひとコマとなると不思議と味わいになります。


古めかしい土壁が味になっている「炎向窯」のギャラリー。ゆったりとした時間の中で創作されるからか、どの器も優しい表情をしているように見えます。


田舎暮らしを満喫しながら創作活動を続ける、炎向窯ご主人の打越一彦さん。明るい奥様と一緒に、唐津オルレでの一期一会を楽しんでいらっしゃいます。

後半は、絶景の海岸オルレ

 さて、再び景色は変わり、後半は「佐賀県立 波戸岬少年自然の家」を経て波戸岬を目指します。海岸を行くこのコースは、九州オルレの中で「済州海岸オルレ」と最もよく似ているといわれる道。海に突き出した岬や岸壁、黒松の並木など、自然そのままの地形や色彩を、そのときどきの美しさで堪能できます。一画には環境省認定の「日本の渚百選」に選ばれた波戸岬海水浴場もあり、家族連れやカップルに人気。もちろんこれもコースの一つに入っています。
 波戸岬は唐津観光の定番中の定番スポット。ココイコ記者は何度も訪れていますが、唐津オルレのコースにはこれまで気づかなかった発見がいっぱい。中でも、波戸岬遊歩道にあるビューポイントからの眺めは素晴らしく、海岸オルレならではの絶景に出合えます。


遊歩道には意外と森のような一画もあり、ちらりちらりと海が見えるのは海岸オルレならでは。ここからビューポイントの展望台に続きます。


展望台からは玄界灘を一望できるパノラマの景色が広がり、柱状節理の断崖やそこに打ち付ける波に、悠久の時を感じます。陽光に輝く海は文句なしの美しさ。


磯の香りに包まれた波戸岬海水浴場。こぢんまりとした海水浴場ですが、奥に見える岬や海とのコントラストが印象的。デートスポットの名所なのも納得です。

この香りがたまらない!最後を飾るのはサザエのつぼ焼き!

 唐津コースのフィニッシュは海の幸!ずらりと並んだ「サザエのつぼ焼き屋台」でサザエやイカの一夜干し、姫アワビなどがいただけます。おかあさんたちが目の前で焼いてくれる家庭的な雰囲気といい、噛むほどに広がる美味しさといい、歩き疲れた体にまた元気がチャージされるよう。この日は夕方前の到着となりましたが、おかあさんいわく「波戸岬の夕陽が最高」とのこと。次のチャレンジにはぜひ見たいものです。
 また、オプションコースとして、屋台から300mほどのところにある海中展望塔や「恋人の聖地・ハートのモニュメント」も見どころ。余力があればぜひどうぞ。
 自然、文化、歴史、食と余すところなく体感できる唐津オルレ。予想以上のおもしろさに、すっかりファンになったココイコ記者でした。


名物「サザエのつぼ焼き」。海水浴場駐車場脇の小屋の中に、対面式の網焼きブースが並んでいるので、すきな所へ座ります。焼ける匂いと音で空腹度アップ!


ベテランのおかあさんがベストな焼き加減で提供。気さくに会話が楽しめるのも人気の理由です。テーブルには、試食用の山海の珍味や漬物などもあります。


サザエのつぼ焼き1皿500円。イカ焼きは500円~。屋台はリピーターの記者ですが、オルレの後に食べるサザエは格別!疲れも吹き飛びました。

■DATA
「九州オルレ」唐津コース
○お問合せ:
唐津駅観光案内所 TEL 0955-72-4963
唐津観光協会本所  TEL 0955-74-3355
唐津観光協会鎮西支所 TEL 0955-51-1052
名護屋城観光案内所  TEL 0955-82-5774
唐津観光協会ホームページ
※参考:九州観光推進機構ホームページ

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