有田陶器市&唐津やきもん祭り 佐賀の二大「やきものまつり」に行こう

有田陶器市&唐津やきもん祭り 佐賀の二大「やきものまつり」に行こう

「有田陶器市」&「唐津やきもん祭り」は、全国からやきものファンが集まる佐賀の二大やきものまつり。お買い得品を見つけたり、器と食のコラボを楽しんだり、ここならではの体験にチャレンジしたりと、いろいろな楽しみ方ができます。今年はこの2つを結ぶバスも運行します。どうぞ、お出かけください。

※この情報は2014年2月時点のものです。

沿道に500店以上がズラリと並ぶ「有田陶器市」

 今年、第111回を数える「有田陶器市」は、JR上有田駅から有田駅周辺の約4kmに渡って500店以上が並ぶ全国有数の陶器市。期間中、約100万人が訪れ、大変な賑わいを見せます。
 うまく回るコツは早めにマップを手にすること。交通規制(PDF)が敷かれるので、車で向かうときは交通規制マップを手にしましょう。
 車は駐車場に止め、無料シャトルバスで行き来することをおすすめします。「有田ポーセリンパークのんのこの郷」(2,000台収容)や「有田陶磁の里プラザ(有田焼卸団地)」(800台収容)に止め、そこで開かれている市やイベントを楽しむという方法もあります。
 散策がてら陶器市を楽しむなら、JR上有田駅から有田駅へ向かって歩きましょう。下り坂になっていてラクです。


沿道のショップやテントでお目当ての品を求める人びと。普段開放していない工房を見学したり、お値打ち品を見つけたり、職人さんたちと会話したり。お祭りならではの楽しみがいっぱいです。


2000台駐車できる「有田ポーセリンパークのんのこの郷」。園内で絵付け体験などができ、レストランで食事もできます。町中心部へは、シャトルバスが運行しています。


「有田陶器市」のマップを手に入れましょう。有田商工会議所や有田観光協会のホームページに掲載されており、ダウンロードできます。

各通りでイベント盛りだくさん

 JR上有田駅から有田駅まで約4kmの通りには、「碗坂通り」「上有田駅前通り」「トンバイ塀通り」「皿山通り」「有田駅前やきもの散歩道」「黒牟田応法窯元市」などの名前がつき、通りごとにイベントも行われます。
 注目は「皿山通り」。ここは、早朝から訪れるお客様のために朝6時から朝粥(1杯500円・1日限定300杯)を販売します。オリジナルの「干支入り碗」を持ち帰ることができ、行列ができるほど人気です。また、15時から桂雲寺で開かれる「皿かぶり競争」は参加して楽しい見て楽しい、笑いいっぱいのイベントです。
 グルメ派には「黒牟田応法窯元市」がおすすめ。「陶彩弁当」(要予約)は窯元自慢の器に料亭の料理が盛られ、器を持ち帰ることができます。「しん窯」に登場する「カフェ花座」では、有田町の洋菓子店「杏慕樹(あんぼじゅーる)」のケーキなどを味わえますよ。
※イベントの詳細はこちら→有田陶器市ホームページ


「有田陶器市」名物「皿かぶり競争」。頭上に皿を乗せ、落とさないように走るというシンプルな競技ながら、見る者の笑いを誘います。有田町の小学校運動会で行われる競技なんですよ。


「黒牟田応法窯元市」の6軒の窯元で「陶彩弁当」を提供(2000円~3500円)。窯元によって料金、内容が異なり、事前の予約が必要です。


「食」も楽しみの一つ。有田観光協会前(有田町役場東出張所前)の「ご当地グルメフェア」には、佐賀県内のグルメが勢ぞろいします。

世界へ羽ばたく有田焼

 400年の歴史を誇る有田焼。最近は、伝統を受け継ぎながら新しいデザインも生まれています。
 その一つが百田(ももた)陶園の「1616/arita japan」です。これは、2012年にデザイナーの柳原照弘氏やオランダ人デザイナーのショルテン&バーイングスと組んで立ち上げた新ブランド。「カラーポーセリン」と呼ばれるピンクやブルー、グリーンなどの淡い色合いと、持ってびっくりするほどの軽さが特徴です。「ミラノサローネ国際家具見本市」に出展され、これまでの有田焼と異なる斬新な器は国内外から高い評価を得ました。

 また、有田焼卸団地の商社と窯元も手を組み、「匠の蔵シリーズ」と称して新しいスタイルに挑戦しています。7作目として昨年発表された「ARITA JIKI」は、スタッキングしやすいシンプルな形が特徴のカップ。サーモンピンクやイエロー、グリーンといったカラフルな色合いのものや、窯元の職人たちがそれぞれに得意の絵付けをしたものがあります。有田焼卸団地でぜひ手にとってみてください。


有田焼の総合商社として窯元とともにものづくりを行い、新しい作品づくりにも挑戦している百田陶園。有田陶磁の里プラザ(有田焼卸団地)の店では、有田焼の数々を展示販売しています。


淡い色合いが斬新な「1616/arita japan」の「カラーポーセリン」タイプ。ほかに白磁の四角い器もあり、これらは大皿から小皿まで美しく重ねることができ、隅々まで計算されたデザインです。


「匠の蔵シリーズ ARITA JIKI」。女性好みの可愛い色合いやマットな質感のもの、雫や泡を思わせる質感のもの、水玉模様、伝統的な絵柄などがあり、いずれも昔と現代の技が融合した作品です。

DATA
有田陶器市
○日時:2014年4月29日(火・祝)~5月5日(月・祝)※4月27日(日)から開催する窯元もあります。
○場所:佐賀県西松浦郡有田町・町内各地
交通
・JR:JR博多駅から有田駅まで特急で約1時間20分 ※臨時列車あり。
・車:西九州道波佐見・有田インターから町内まで約5分
・町内:無料シャトルバス運行/1号線(JR有田駅前・佐賀銀行有田駅前支店~JR上有田駅前~大いちょう前)、2号線(JR有田駅前・佐賀銀行有田駅前支店~有田焼卸団地)、3号線(有田焼卸団地~有田小学校)、4号線(ポーセリンパークのんのこの郷~JR有田駅前・佐賀銀行有田駅前支店)、5号線(JR有田駅前・佐賀銀行有田駅前支店~深川製磁チャイナ・オン・ザ・パーク)
○駐車場:有田商工会議所「有田陶器市ホームページ」トップ画面の「携帯用駐車場情報」又は「陶器市マップ」をご参照ください。
○お問合せ:有田陶器市本部 TEL 0955-42-4111、有田観光協会 TEL 0955-43-2121
※参考:有田観光協会ホームページ ありたさんぽ
※参考:交通規制マップ(PDF)
※参考:昨年(2013年)の記事「あそぼーさが」Vol.112

こちらも400年の歴史を誇る「肥前吉田焼」

 嬉野市にも陶磁器があるのをご存知ですか? 1577年、日本最初の陶石が嬉野市吉田村で見つかったのだとか。数年後、鍋島直茂公は朝鮮半島から連れ帰った陶工の一人をこの地に送り、陶磁器づくりを始めたといわれます。やがて有田町で陶石が発見され、窯業が盛んになりました。今では日常に使う生活雑器として人びとに広く愛されています。


「肥前吉田焼」の歴史や作品を展示する肥前吉田焼窯元協同組合。陶器市は桜の咲く4月初旬に開かれますが、GWの見学もおすすめです。有田陶器市に出店する窯元もあります。


「肥前吉田焼」は10数軒の窯元があります。窯元は一般公開をしておらず、作品は肥前吉田焼窯元協同組合で販売しています。普段使いの食器がお手頃価格で手に入ります。


組合の建物内で「絵付け体験」や「手びねり体験」ができます。事務長いわく「有田陶器市ほどの人出はありませんから、ゆっくりのんびり体験できますよ(笑)」。

DATA
肥前吉田焼窯元協同組合
○住所:嬉野市吉田丁4525-1
○時間:8時30分~16時30分
○休み:12月29日~1月1日
○交通:JR肥前鹿島からバス(祐徳バス)で約30分、長崎道・嬉野インターから10分
○お問合せ:TEL 0954-43-9411

「肥前吉田焼」に新風吹く「224porcelain」

 新しいスタイルが生まれているというなら、「肥前吉田焼」も負けていません。白磁を革で包んだコップ、淡いピンクや黄色の器、赤や青の原色を使ったカトラリーなど、スタイリッシュさと可愛さが同居した器が生まれています。
 作り手は辻諭さん。辻与製陶所の跡継ぎとして生まれた辻さんは20代、プロダクトデザイナーとしてたくさんの品物を作るのか、デザインや技を追求して作家性を高めていくのか悩んだとか。やがて「1人でも多くの人に使ってもらいたい」と思うようになり、使いやすい品、買いやすい価格にこだわるようになったといいます。2年前、自分の作りたいものをつくろうと「224porcelain」を立ち上げ、東京に住むデザイナーと組んで新しい作品にチャレンジ。問屋を通さず、ネット通販などで直接消費者に届ける方法も取り入れました。
 「梨地(なしじ)」や「ホタル手」という昔からの技法を現代風にアレンジした作品は、若い人びとの注目を集めています。作品をきっかけに、嬉野を訪れてくれる人が増えればなお嬉しいと話す辻さん。「肥前吉田焼」、これから要チェックですよ。


「辻与製陶所」の名前をもじってつけた「224porcelain」。商品はネットや工房の一角で販売し、ゆくゆくは嬉野温泉街にショップを持つのが夢です。


鉄粉を釉薬に混ぜ、しっとりとした質感を表現する伝統技法「梨地」。これをピンクや黄色などに施してカラフルに仕上げた「nashiji-mornig-」シリーズ(800円~4000円)。軽さも魅力です。


食卓にたたずむ小さな家。煙突に草木を生けることのできるフラワーベースや、屋根や壁など4つのピースに分けて箸置きとして使うタイプがあります(1800円)。

DATA
224porcelain(ポーセリン)
○住所:嬉野市吉田丁4074
○交通:JR肥前鹿島からバス(祐徳バス)で約30分、長崎道・嬉野インターから約10分
○お問合せ:TEL 0954-43-9322

食と器を結ぶ「唐津やきもん祭り」

 ざっくりとした土の風合いが魅力の唐津焼。古くは茶人に、また江戸時代になると庶民の人々にも愛されてきました。その唐津焼の魅力に存分に触れてもらおうというのが、唐津市で開かれる「唐津やきもん祭り」です。第3回を迎え、今年は祭りの内容も充実しています。
 一番のみどころは、唐津焼の作家と市内の旅館・飲食店によるコラボ「食と器の縁結び」。腕自慢の料理人たちが唐津焼に料理を盛り付け、器と料理の両方を楽しめます。例えば「中里太亀×洋々閣」による「うつわと食事を楽しむ夕餉の会」、同じく「中里太亀×川島豆腐店」による「中里太亀がもてなす日本料理の会」、「中里花子×Y's Kitchen」による「中里花子の器で楽しむ食事会」など市内30カ所で「唐津焼×料理」を提供します(事前予約)。合言葉は「器にのせた瞬間、'たべもの'が'ごちそう'に変わる」。五感をフルに使ってお楽しみください。


唐津焼は桃山時代から続くやきもの。粗くざっくりとした土の風合いと渋めの色が素朴で温かさを醸し出します。写真のような黒唐津や絵を描いた絵唐津、朝鮮唐津などがあります。


唐津焼の作家と旅館や飲食店によるコラボ企画「食と器の縁結び」(イメージ)。人数に限りがあり、事前予約が必要です。唐津観光協会ホームページのパンフレット(PDF)をご参照ください。


どんな器にどんな料理が盛られるのか。作家と料理人の感性のぶつかり合いが楽しみですね(写真はイメージ)。参加飲食店は旅館に限らず、カフェや寿司店など多岐に渡るようですよ。

「ぐい呑み列車」も走ります

 祭り期間中、市内でイベントもたくさん行われます。列車&お酒好きなら、5月3日(土・祝)開催の「ぐい呑み列車」はいかがでしょう。車中で駅弁グランプリ入賞の呼子萬坊「呼子いか三昧」弁当や唐津の地酒「清酒太閤」などを味わえます。列車はJR唐津駅~筑前前原駅の折り返し運転です(6000円、80名限定、事前予約)。
 やはりやきもののお祭りですから、唐津焼の展示即売は見逃せません。アルピノホールや唐津中央商店街で新作や唐津焼の数々を展示販売しています。逸品を見つけてくださいね。


唐津焼ぐい呑み、弁当、地酒がついた「ぐい呑み列車」。唐津湾を眺めながら、仲間と楽しく盛り上がりましょう。


市内各所で展示会や即売会があり、旧唐津銀行では「テーマ展 食と器の縁結び展」が予定されています。


JR唐津駅そばの「アルピノホール」では、唐津焼の春の新作を揃えた「春の唐津焼展」が行われます(5月1日~5日)。

■DATA
唐津やきもん祭り
○日時:2014年4月29日(火・祝)~5月5日(月・祝)
○場所:唐津市中心市街地(唐津市中央商店街、旧唐津銀行、アルピノほか)
○交通:JR博多駅から唐津駅まで約80分、博多から高速バス(昭和バス)で約70分、天神から車で約60分
○お問合せ:唐津やきもん祭り実行委員会(唐津観光協会内)TEL 0955-74-3355
※参考:唐津観光協会ホームページ
※参考:「唐津やきもん祭り」~有田陶器市ノンストップバス(PDF)

Tweet