海と水の恵みを再発見 太良町でカキ焼&わさび苑

海と水の恵みを再発見 太良町でカキ焼&わさび苑

 皆さ~ん、カキ焼小屋にはもう足を運ばれましたか?シーズン真っ只中の太良町のカキ焼は、毎年のリピーターも多い冬グルメの定番!今年は最高のできということで、ココイコ記者も張り切って行ってきました。さらに新スポットとして、珍しいわさびの観光農園もご紹介。有明海と山水の恵みに、あらためて太良町の魅力を発見した旅レポートをお届けします!

※この情報は2014年2月時点のものです。

有明海を眺めながら「たらカキ焼海道」へ

 太良町の国道207号線は、有明海沿いを走る格好のドライブコース。有明海は6m以上という日本一の干満差を持つため、時刻によって干潟が現れていたり、海で満たされていたりといろいろな表情を眺めることができます。海苔の最盛期である今は、遠くまで続く、養殖場の'海苔ひび' が見どころの一つです。
 冬の風物詩であるカキ焼小屋の多くは、「たらカキ焼海道」と呼ばれる207号線の両側に点在。どの店も、カキをはじめ海の幸を記した看板やのぼりを賑やかに掲げ、もうそれだけで食欲が刺激されてしまいます。今回ココイコ記者が訪れたのは、国道沿いではなく、通りから一本入った高台にある店。まだあまり知られていない穴場ということで、期待大でおじゃましました。


有明海が引き潮のときは、整然と並ぶ海苔ひびや何艘もの小舟に情緒を誘われます。


閑静な高台に建つ「おみやげ村」。ガス専用の半個室と炭火焼のテーブル席の別館を完備。


駐車場周辺はミカン畑や入江の風景。ここだけ時間の流れがゆっくりと感じられます。

今年はビッグサイズ!竹崎カキの実力ここにあり!

 まずは水槽から食べたい分だけ選び、ガス専用の半個室でカキ焼スタート。ガスは灰が舞うことなく臭いもつかないということで、あとは食べることに集中するのみです。「今年ほど実入りがいいのはめったにない。地元の方もびっくりしてますよ」とは漁師歴14年の梅崎卓さん。カキを自家養殖しているおみやげ村では、種の植え付けに企業秘密の手間ひまをかけ、またイカダの場所もいいということで美味しさには自信ありの様子です。
 さて、網の上ではカキ殻が次々と開いていくので、カキ用ナイフを差し込みオープン!するとカキ殻をみっちり覆うような、ぷっくり太った身。醤油やぽん酢も用意されていますが、海の塩が絶妙にきいているので、そのまま味わうのが格別です。


レンガ造りの焼き台が珍しい半個室が4つ。ここのみペット同伴もOKなので好評です。


「今年は食べないと損!(笑)。ゴールデンウィーク前くらいまでやってますよ」と梅崎さん。


身が大きな分、貝柱も大。カキのエキスを逃さないよう、殻に残った汁もいただきます。

カキ以外のメニューも見逃せない!

 'カキ焼'小屋とはいうものの、店舗によってカキ以外のメニューがバラエティ豊富なのも人気の理由。おみやげ村でも名物の竹崎かにやハマグリ、ヒオウギ貝、サザエ、車エビなどの鮮魚が勢揃いしています。特に竹崎かには、冬はメスのシーズン。コクのある卵と濃厚な味わいのミソがたまりません。
 魚介のバーベキューだけでも十分お腹いっぱいになったココイコ記者。ですが別腹を言い訳に、カニの味噌汁とカニ飯で、シメも海鮮づくしを堪能。「たらカキ焼海道」にリピーターが多い訳を身をもって知りました。
 カキ焼小屋の店舗は全部で15軒。有明海を臨む店や野趣に富む店、メニュー豊富な店などさまざまなタイプがありますので、ぜひ'マイ・カキ焼小屋'を見つけてくださいね。
 最後はおみやげ村から車で約5分の場所にある道越漁港と竹崎漁港に立ち寄り。のんびりとひと歩きするにはうってつけのスポットです。


水槽から好きな魚介を選ぶところから楽しいのがカキ焼小屋。カキは1カゴ1,000円。


カニの味噌汁と、なぜか卵かけご飯のようなコクがあるカニ飯はボリュームも満点。


小さな港の風情、そしてのどかさ。海面にきらめく光りが印象的だった竹崎漁港。

■DATA
◎おみやげ村
住所:太良町大浦丙17-1(道越)
営業時間: 9:00~18:00
定休日:無休 ※天候により店休の場合あり
お問合せ:TEL 0954-68-3880
◎太良町観光のお問合せ
太良町観光協会
太良のカキ・かにのその他の店舗情報はこちら(太良グルメガイド)(PDF,670KB)
TEL 0954-67-0065

新スポット、「わさび苑 多良岳」へ

 有明海の恵みに満足し、今度は山水の恩恵を受けているというスポットを訪問。多良岳の麓にある九州最大級という観光農園「わさび苑」です。佐賀県の名山の一つである多良岳は、貴重な植物が自生する山として登山客も多く、古くは霊山として信仰されてきました。
 「多良岳は水源の森百選の一つでもあります。この伏流水があってこそわさびが育つんです」とは、代表理事の髙木茂さん。平成20年に4人の農家により設立されたわさび苑では、年間を通して16℃という多良岳の地下水を汲み上げて人工のわさび沢を再現し、見学無料で開放しています。ボックス式栽培法という方法により、1つのボックスに12株のわさび苗を植え、現在4万株を栽培。常にボックス内が冷たくきれいな水に浸されるよう、夏場は24時間地下水をかけ流しているそう。収穫までには1年から1年半かかり、安定供給できるよう植え付けの時期を少しずつずらしながら丁寧に育てられています。


子どもの頃から自生するわさびが身近にあったという代表理事の髙木茂さん。'太良発'のわさびのPRに奔走中です。


海岸から2kmほどの場所にあるわさび苑。空気もとてもきれいで、優しく聞こえてくる小川のせせらぎに癒されます。


ボックスの中に砂利の層をつくり、苗が植えられています。収穫後は連作障害を避けるため砂利を洗浄するのが苦労するとか。

生命力を感じさせる圧巻のわさびたち

 園内はゆるやかな斜面のハウス内に3,000ボックスもあるので見ごたえがあります。取材時にはわさびの葉がちょうど青々と茂り、園内はとても鮮やか。中には可憐な白い花をさかせているわさびもありました。葉をかき分けて見せてもらうと、少し顔を出しているわさびが。パイプから出てくる水を浴び、みずみずしい姿です。収穫は熊手でざっくりと掘り起こすそうで、生のわさびは大分や鹿児島などの名旅館にも引き合いがあるとか。
 「わさびは捨てるところがなく、まだまだ可能性を秘めた食べ物」と髙木さん。将来的には食事処も検討中ということで、実現が楽しみです。また、今年の3月中には、わさび苑沿いの水路に水車15基を完成させる予定。水力発電に加え、日本の懐かしい風景との出合いが期待されます。


園内では1分に約7tもの地下水を汲み上げているそう。暑さに弱いため、夏場は手作業でハウス上を寒冷紗(かんれいしゃ)で覆います。


普段なかなか見ることがない収穫前のわさび。無農薬で栽培され、ツンとくるなかにもまろやかさがあり、品質がよいと評判です。


これは直売所で販売されていたわさびの花。おひたしや天ぷらにするのがおすすめとか。4月くらいまでの限定となるので要チェック。

わさびテイストのスイーツやドレッシング

 わさび苑に併設する直売所では、園内のわさびを利用した加工品が目白押しです。手土産としても話題になりそうなのが、「わさびの生パウンドケーキ」。ふんわり軽いスポンジにわさび入りのクリームをつめたケーキで、値段は1カット200円とお手頃。クリームの甘さにあとからわさびの風味が広がります。
 定番人気なら「わさびドレッシング」。わさびの辛味も風味もしっかりきいた、クセになりそうなお味。サラダはもちろん、豆腐や豚しゃぶなどのタレにと幅広い使い方ができるので重宝しそうです。最近では「山葵だしじゅれ」なるお洒落なアイテムも登場し、その他わさび海苔や、わさびの花の醤油煮、わさびふりかけなど、ごはんのおともも充実しています。
 もちろん生のわさびもありますので、自宅でおろしたてをお試しあれ。ひと味違いますよ。


わさび苑は太良町役場から車で約10分。見学のあとには直売所での買い物が楽しみ。


初挑戦したわさびのケーキ。わさびの風味がまろやかで、あと味あっさり。


一度は試してみたいものばかり。試食できる商品も多いので、好みの味を見つけよう。

■DATA
わさび苑 多良岳
●住所:藤津郡太良町大字糸岐1212-3
●営業時間:9:00~17:00
●店休日:無休(正月のみ)
●お問合せ:TEL 0954-67-2366

たら竹崎温泉でほっこり温まる

 太良町は、「たら竹崎温泉」で知られる温泉地でもあります。竹崎かにやカキなどの名物を満喫し、ゆっくり温泉に浸かるのが王道の旅スタイル。老舗旅館やホテル、家庭的な民宿までさまざまなタイプの宿があり、有明海に臨む露天風呂や家族風呂が魅力の宿も多いので、湯巡りを楽しむのも一興です。
太良町内の宿泊先はコチラを参考に!

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