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THREE MINUTE TRIP TO SAGA

季節の花ごよみ:梅の香りに包まれて 高伝寺と牛尾梅林

まだまだ寒さが続いていますが、この時期、今か今かと咲くのを待っている花があります。
そう、梅の花です。
桜は毎年愛でるけど、梅の花見はしたことがないという方、意外と多いのでは?
そんなあなたにとっておきの観梅スポットをご紹介しましょう。
今回は、佐賀市の「高伝寺」と小城市の「牛尾梅林」。
心に染み入るような風景を、ごゆるりとお楽しみください。

鍋島家・龍造寺家の祖霊の里「高伝寺」(佐賀市)

 佐賀市中心部から南西に約3キロ。閑静な住宅地にこんもりと繁る竹林の一画に、一層の静謐さをたたえて高伝寺があります。境内に一歩入れば、心がすっと落ち着くような空気感。早速梅の木々が目に飛び込み、期待が膨らみます。と、その前に高伝寺の歴史をご紹介しましょう。高伝寺は、天文21年(1552)に鍋島清房が創建し、その後初代藩主鍋島勝茂が伽藍・寺領を寄進して鍋島家の菩提寺となりました。山号を恵日山といい、曹洞宗の古刹です。明治4年(1871)に佐賀藩最後の藩主・鍋島直大(なおひろ)が、散在していた鍋島家の先祖の墓と、戦国時代に佐賀を治めていた龍造寺家の墓を高伝寺に集めて整備し、現在のかたちになりました。

重厚にして威風堂々の存在感を放つ楼門。「慧日山」の扁額は有名な即非禅師(明国の僧)の筆。
佐賀の偉人たちの歴史の一端がここに。由緒あるお寺であることを実感。
目線の高さで眺める雅な光景

 右に左にと目に入ってくる梅の木々は、どれも大人の目線の高さゆえ、何か語りかけてくるような情緒があります。とはいえ取材時は、まだまだ硬いつぼみの状態。必至に耐えているという感じです。
 「古来より禅門では『梅は寒苦を経て芳香を放つ』といいます。人生も同じです」と語るのは住職の高閑者廣憲(たかがわこうけん)さん。なるほど、人も様々な苦難を乗り越えた先に光が見えるということでしょうか。「だから梅は尊ばれるんですよ。また、人と人との出会いを期する花なんです」。どうやら梅の花には、内に秘めた壮大な魅力があるよう。約700本という紅梅・白梅が咲けば、これまでとは違った視点で愛でられる気がします。境内には樹齢約400年の老梅「霊徳寿梅」もあり、ゆっくり散策しながらそれぞれの趣きを味わってください。

取材時はまだまだつぼみの状態。その一つ一つに生命力を感じます。
石燈篭や墓石群に寄り添うように、少しずつ花を開いていく梅の姿、楽しみです。
世界に誇りたい文化遺産「大涅槃図」

 さて、高伝寺を語る上で欠かせないものがもう一つ。釈迦堂ご開扉法要の時に限り一般公開される「大涅槃図」です。3代藩主綱茂が京都・東福寺に伝来する涅槃像を在住の職人らに写させたもので、縦15.2mと国内最大級。平成22年には、2年の歳月をかけて修復を終えた全体図が九州国立博物館で公開され、大きな話題となりました。釈迦堂での一般公開では高さがないため全体を見ることができませんが、現在高伝寺では大涅槃図をそのまま展示できる塔の建立計画が始動。この価値ある文化・観光資源を、佐賀から世界へ発信できると期待が込められています。まずは4月のご開扉法要で、歴史的修復を経てよみがえった大涅槃図の美術に触れてみてはいかが。

大涅槃図が眠る釈迦堂。実物を目の当たりするとどんな感動が待っているのでしょうか。

■DATA
◎梅の見ごろ:2月
◎観覧料:300円
◎拝観時間:8時〜18時
◎釈迦堂ご開扉法要:4月19日〜5月5日

〇住所:佐賀市本庄町大字本庄1112-1
〇アクセス:車/佐賀大和ICより約25分。JR佐賀駅より10分。佐賀空港より約30分。
バス/佐賀市営バス相応・久富行き乗車、バス停高伝寺前下車、徒歩約5分。

〇問合せ:TEL 0952-23-6486
ホームページ(高伝寺)

山肌を桃色に染める眺めのいい場所「牛尾梅林」(小城市)

 小城市小城町の最も南に位置する牛尾(うしのお)山。牛尾梅林は、この標高80mほどの小さな山の南西部中腹に広がっています。ここは江戸末期から知られている名所。市街地を南下し、目印となる竹下製菓の建物に沿う山道を上っていくと、さっそく左右に梅の木が現れます。梅は地元農家の方々が大切に守ってきたもの。果実の栽培でも発展を遂げ、栽培の歴史としては牛尾梅林が県内で最も古いと言われています。山頂から少し下った場所には、爽快な眺めとともに「牛尾神社」が存在。延暦15年(796)の創建で、天葺根命(あめのふきねのみこと)をまつっています。源義経が砂金500両や腰旗、弁慶も腰旗を奉納し、その後源頼朝が神領を寄進したという歴史も興味深いところです。

眺めが良く、神々しい雰囲気に満ちた牛尾神社。時間がゆっくりと流れます。
神社に続く丘陵沿いにも梅林が広がり、サプライズ的な眺めが待っています。
山腹にある梅林ならではの美しさ

 山頂までは梅林の中を進むので、一期一会の眺めをゆっくり堪能しながら行きたいところ。なにせ22ヘクタールの面積に栽培されている梅は約13,000本!品種は「白加賀(しらかが)」、「三徳」、「鶯宿(おうじゅく)」の3種で、そのうち85%が「白加賀」となっています。南斜面から徐々に咲いていき、紅梅は比較的下の方にあるとのこと。山腹という地形から、絨毯のような全景を眺めたり、下から見上げたりと、場所ごとに違う表情が楽しめるのも魅力の一つです。特に山頂南側は佐賀平野はもちろん晴天時には雲仙までの絶景が付いてくるとあって、写真撮影は外せません。そしてふと香る、なんともいえない上品な香り。天然のアロマテラピーにも心地よく癒されるのです。

淡い白とピンクのコントラストも一興。花盛りならではの風景も楽しんで。
この全景が圧巻。梅林の中を歩いて見渡せば、趣は一変するでしょう。
アットホームなひととき「牛尾梅まつり」に行こう!

 梅の開花がピークを迎えると、毎年恒例の「牛尾梅まつり」が開催されます。地元の梅生産者を中心としたアットホームな雰囲気が味わいどころ。音楽ライブやビンゴ大会、カラオケ大会などの催しが2日間開催され、22回目を迎える今年は「牛尾観梅ロードレース」と地元の農産物や特産品を販売する「梅まつりマルシェ」を初開催。牛尾神社境内や神社下の河川敷特設会場には出店も並びます。牛尾梅林で栽培された果実の梅干しや紅梅漬け、梅エキスなどの加工品も揃うので、お土産にぜひどうぞ。昨年は約4500人の観光客が訪れ、それぞれの思い出も持ち帰りました。イベントを逃しても、花の表情は変化していくので、人が少ない平日にゆっくり巡るリピーターになるのもおすすめですよ。

◆第22回 小城市三里 牛尾梅まつり
日時:3月3日(土)・4日(日)9時〜16時
場所:小城町三里・牛尾神社境内、神社下河川敷特設会場
※小雨決行・雨天中止
※4日は9時半より豊作祈願祭(神社神殿にて)
問合せ:TEL 0952-63-8820(農林水産課 農政企画係)
チラシはこちら(PDFファイル、515KB)

■DATA
◎梅の見ごろ:2月中旬〜3月中旬
◎観覧無料
◎開園時間:

〇住所:小城市小城町池上4907
〇アクセス:車/長崎自動車道多久ICから車で約15分
電車/JR長崎本線牛津駅から徒歩約30分(タクシー利用で約10分)、
〇問合せ:TEL 0952-72-7423(小城市観光協会)
ホームページ(小城市観光協会)


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