古くは松浦川とも呼ばれ、清らかな美しさを湛えながら唐津の海へと注ぐ玉島川。その昔、大宰府に赴任してきた大伴旅人ら“筑紫歌壇”といわれる歌人たちは、この川を題材に多くの歌を詠みました。下流に位置する浜玉町では万葉集の歌碑をいくつも目にすることができます。そして、玉島川の春の風物詩といえば白魚。名物“白魚のおどり食い”に代表される郷土の味が春の訪れを告げます。
白魚のココおさえとこ!
早春、ニュースでも話題になる白魚漁。いったいどんな風に食べられるのか、どんな味なのか、川魚料理の老舗「飴源」に話をうかがいました。
そもそも白魚(シロウオ)ってどんな魚?
![]() 玉島川は水質のよさから、白魚が豊富に獲れます。
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玉島川での白魚漁はどんなもの?
![]() やな掛け漁の風景。かごにはびっしりと白魚が入り、かなりの体力が必要です。
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実はこの白魚漁、今から30年ほど前に漁獲量が減り危機を迎えたことも。原因は家庭からの排水などによる川の汚染。しかし、産卵場所の確保や漁の期間制限、川を守るボランティア活動などさまざまな努力によりいつしか白魚は川に戻ってきました。白魚は自然の恵みそのものであることを痛感させられます。
白魚料理にはどんなものがある?
![]() おどり食いが大好きだという飴源の女将。「白魚料理は風流で粋な逸品ですよ」
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“おどり食い”の白魚は、飲み込むもの?噛むもの?
![]() つるるん、ピチピチ、シャリシャリ、いろんな食感があるおどり食い。
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名店でいただく白魚料理
飴源
4月中旬くらいまでいただける「白魚摘草料理」のセットは旬満載。白魚のおどり食いは、橙と醤油だけで仕上げた手作りポン酢をうずらの溶き卵に加えていただきます。橙の風味がクンと鼻に抜け、さらに爽やかな味覚に。噛めば肝の絶妙な苦味も。かき揚げはなんと一匹ずつ揚げるのが飴源流。ふんわり柔らかく、衣に程よい塩味が付いているため箸が止まりません。客室からは玉島川の眺めも堪能できます。
![]() 白魚摘草料理(3800円)は摘草の小鉢や白魚おどり、かきあげ、玉子とじ、ヤマメ(又は蟹)など。
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![]() この時期は漁で大忙しのご主人。
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| 所在地 | 唐津市浜玉町五反田1058-2 |
|---|---|
| 営業時間 | 11時〜21時 |
| 店休日 | 第1・3・5火曜日 |
| TEL | 0955-56-6926 |
| URL | http://www5.ocn.ne.jp/~amegen/ |
ココもチェック!
浜玉町で白魚料理をいただける旅館を2軒ご紹介します。目の前に海が広がる開放的な宿です。
汐湯旅館
しっとりと落ち着いた佇まいを誇る和風旅館。新鮮な海の幸と白魚を組み合わせた会席膳をいただけます。特製の割り酢が決め手のおどり食いや人気の卵とじはもちろん、菜の花和えや白魚のにぎりなど創意工夫の逸品も。白魚の隠れた魅力を発見できる優しい味わいの膳です。
汐湯旅館では、天然海水を汲み上げ特殊技術でろ過した“汐湯”につかれるのも魅力の一つ。玉島川の水と海水がちょうど混ざり合う位置にあり、良質な成分バランスのお湯になるとか。アレルギー性鼻炎や花粉症、アトピー性皮膚炎に効き目があります。
![]() 白魚が芸術的なまでに変身する会席料理(4200円・2名〜)。5250円でイカの活き造りが付きます。
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![]() 明治初期から親しまれているという“汐湯風呂”。
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| 所在地 | 唐津市外浜崎海岸 |
|---|---|
| TEL | 0955-56-6011 |
| URL | http://www.shioyu.gr.jp/ |
旅館魚半
創業200年、3千坪の敷地に建つ魚半は、その日に獲れた魚介を使った和会席に定評のある宿。白魚料理は「春を告げる御膳」の名で、おどり食いやかき揚げ、柳川風鍋、茶碗蒸しなどがいただけます。食事処にはガラス張りのレストランがあり、グループにはオーシャンビューの部屋食も一興です。
別館には、かつて英国人のエリック・モーラー氏が絶景の海に感動して建てたという別荘を再現した「モーラー邸」も。2002年度インテリアプランニング賞を受賞した洗練の空間と独り占めしたかのような海の眺めは至上の贅沢。
![]() 春を告げる御膳(3,675円)。添加物を一切使わない手作りの味わい。
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![]() 1階レストラン。海の眺めは天気や時刻によって表情いろいろ。
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| 所在地 | 唐津市浜玉町浜崎1669-55 |
|---|---|
| TEL | 0955-56-6234 |
| URL | http://www.uohan.co.jp/ |
吟行の地に注ぐ万葉の川・玉島川と歌碑
景勝虹の松原の東端から七山へと続く玉島川。全長約12kmのこの川は、下流では穏やかで静かな風景が続き、上流は大小の岩々が連なる渓谷の風情に包まれています。遠い昔には“松浦川”と呼ばれ、大宰府の長官だった大伴旅人や筑前の国守だった山上憶良などが川の美しさに感嘆し好んで歌を詠みました。
また、日本書紀には、神功皇后が三韓征伐の際、玉島川で鮎を釣り“このはりを呑め、我に勝利なければ呑むなかれ”と戦勝を占ったといわれています。「鮎」の字はこの故事から誕生したという説もあります。
![]() 玉島神社
道路すれすれに鳥居が建ち、階段を上ると玉島神社と境内があります。 |
![]() 歌碑
歌碑も玉島川を眺めるように建っています。 |
虹の松原入り口そばの「万葉の里公園」には、松浦川の情景を詠んだ万葉歌を刻んだ歌碑があります。
―春されば 我家の里の川門には 年魚児さ走る 君待ちがてに―
これは「春になると我が家の里の川瀬には小鮎が走っています あなたを待ちかねて」という意味で、大伴旅人が詠んだものです。
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―松浦河 七瀬の淀は よどむとも われはよどまず 君を待たむ―
同じく大伴旅人の歌で「松浦川の七瀬の淀は淀もうとも、私は淀まずあなたを待ちましょう」というロマンチックな一句。 |
いずれも情景がまざまざと浮かんでくるような、情緒ある歌です。虹の松原を歩く時にはぜひ立ち寄って探してみてください。
| TEL | 0955-70-5824(唐津市浜玉支所) 0955-56-6937((社)唐津観光協会浜玉支所) |
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浜玉町のココも行ってみよう!
白魚料理を堪能したあとは、浜玉町の定番スポットから発見!の穴場までを巡る“浜ブラ”で決まり!
ハーブガーデン「草工房」
![]() バラ・ウスベニアオイ・レモングラスがブレンドされたハーブティ「ロワイヤル」。お湯を注いだ直後はブルーだったものがいつの間にか紅茶色に。ケーキは甘酸っぱい木いちごのムースケーキ。
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そしてくつろぎをより上質なものにしてくれるのが窓からの川の眺め。一服している間にも鴨や白鷺など多くの野鳥が行き来していることに気付かされます。まさに自然の美しさや美味しさに浸れるひとときです。
![]() 玉島川河口の橋のたもとにある静かな店内。
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![]() 店内では双眼鏡を借りてバードウォッチングができるのも嬉しい。
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| 所在地 | 唐津市浜玉町1540-4 |
|---|---|
| TEL | 0955-56-8815 |
| URL | http://www4.ocn.ne.jp/~kusakobo/ |
虹の松原
![]() 平成13年には「21世紀に残したい日本の風景」で全国5位に選ばれました。
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<イベント・チェック!>
第17回虹の松原春まつり
貴重な自然遺産・虹の松原にもっと親しみ、保護を目的とする交流イベントです。小学生の駅伝大会をメインに、虹の松原の大掃除をしながらのウォーキング。エコロジカルな催しなので、親子でのご参加をオススメします。
| 日時 | 3月25日(日)10時〜14時 |
|---|---|
| TEL | 0955-72-9127(唐津市観光課) |
魚見台公園
![]() 展望台からの眺め。
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虹の松原と松浦湾を俯瞰で眺めるならココ。海沿いの国道202号を福岡方面へ向かう途中、浜崎漁港前付近から山側の道に入り車で5分という気軽さで、白砂青松の絶景に出会えます。ここは名前が示すように、かつては魚の群れの見張り台でもあったところ。園内にはアスレチック施設があり、季節にはツツジの花を観賞できます。
| 所在地 | 唐津市浜玉町 |
|---|---|
| TEL | 0955-70-5824(唐津市浜玉支所) |
世代間交流センター 野田の湯「やすらぎ荘」
![]() 無料休憩室や安くてボリューム満点の食事処も。
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| 所在地 | 唐津市浜玉町東山田2201 |
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| 営業時間 | 9時〜21時 |
| 休館日 | 月曜日(祝日の場合翌日休み)、年末年始 |
| TEL | 0955-56-2800 |
けいらん
![]() けいらん
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浜玉土産の定番けいらんは、浜玉産米を原料にした白い生地にあんをまいた素朴な和菓子。豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、出陣の縁起をかつぐ菓子として献上されたという歴史を持っています。店によってこしあん、つぶあん、白あんがあり、よもぎを練り込んだ生地のものも。もっちりした弾力とあんの絶妙な甘さが身上。
| TEL | 0955-56-6901(伊藤けえらん) 0955-56-8070(寿け〜らん) 0955-56-6827(佐々木けいらん) 0955-56-6856(茂八けいらん) |
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これは「春になると我が家の里の川瀬には小鮎が走っています あなたを待ちかねて」という意味で、大伴旅人が詠んだものです。
同じく大伴旅人の歌で「松浦川の七瀬の淀は淀もうとも、私は淀まずあなたを待ちましょう」というロマンチックな一句。





