深い緑の山々に、豊かな原野や美しい湖に抱かれた、大自然あふれる佐賀市・三瀬村。面積のほとんどが山林という山里の村の風景は、どこかホッと懐かしさを感じさせてくれます。福岡との県境にある三瀬村は都心部からでも車で約1時間と身近。休日ともなると、県外ナンバーの車が国道沿いに連なります。
実は、車の主のお目当ては自然と触れ合うだけじゃないんですヨ。国道263号線沿いの三瀬地域は近年、“そば街道”と呼ばれていると知っていましたか…?今回は、こだわりそばを食べ歩き、山里の魅力とともにご紹介!!
山里・三瀬そば街道をゆく
福岡側から車で三瀬トンネルを抜けると、ひんやりとした空気が窓からスゥーッ。美味しい空気を吸いながら車を走らせると、見えてくる「そば」ののぼり。そうです。三瀬村の国道沿いにはここ近年で続々とそば屋さんが誕生し、その数は約10軒!脊振山の清流、三瀬の山菜に地鶏…そしてこだわりの手打ち麺、と個性的なそば処がズラリ。三瀬村の新名所となった“そば街道”いざ、ゆかん!
そば街道の火付け役!元祖・「三瀬そば」

大きな板に2〜3人前盛られて出てくる迫力のある看板メニュー。麺はコシがしっかりきいていて弾力があり、食べ応え抜群。でも、1人で並はペロリといけますよ。

「三瀬そば」代表の吉田修さんは40歳の時に脱サラ、福岡の有名そば屋で2年半の修行の後、平成2年(1990年)、三瀬村に初のそば専門店をオープン。「15年前はそば屋どころか、村にはお店がほとんどなかった。店が軌道に乗る3年ほどは、静かなものでしたよ」。もともと大の麺好きで始めたそば打ちは「やればやるほど面白いもの」。三瀬村は奥様の出身地。現在のそば街道は、三瀬そばの成功なくしては存在しなかったと語ります。
「こだわりは…こだわりがないことですかね(笑)。“当たり前の仕事を当たり前にやること”でしょうか。いい食材でそばを作れば、ある程度の線までいきますが、それを毎日継続していくのが難しいんです。地道な努力が口コミで信用を呼び、認知度が広がっていったと思っています」。あくまでも謙虚な吉田さん。「15年間続いているのは、“普通の”そば屋であるから。味も一切変えず、今でこそ平日でもたくさんのお客様に足を運んでいただいていますが、多くの方がリピーターの皆さんなんですよ」。リピーターの意見は“毎日の継続”におおいに役立てるそうで、「今日のだしは薄かった」「麺がいつもより柔らかかった」と言われれば、徹底的に研究し直すという吉田さん。自身のスタンスは「技術と商売は別。職人であり経営者であろうと努めています」。サラリーマン時代の経験が2号店オープンにも反映。三瀬村のそばの基本を貫く「三瀬そば」。まず抑えておきたい一店です!
![]() 麺のあがりは長年の勘の技。お客さんの好みに合わせてゆであげてもくれます。「佐賀の人は柔らかめ、福岡の人は固めがお好みですね」と吉田さん。
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![]() 代表の吉田修さん。「お客さんが少ない開店当初、あるお客様から“このままの仕事を変わらずずっと続けてください。きっといつか成功しますよ”と言われた一言が忘れられず、信じてここまでやってこれました」
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| 所在地 | 佐賀市三瀬村三瀬2858の2 マップを見る |
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| TEL | 0952-56-2400 |
| 営業時間 | 10:30〜19:30(冬期は19:00まで) ※月曜定休 |
世界初!“そばの芽”料理を満喫「木漏れ陽」

国道から山の方面へ、小さな看板を頼りにたどり着いたのが、富士町の山あいにこぢんまりとたたずむ「木漏れ陽」。“そばの芽”をふんだんに使ったオリジナルの自然食が口コミでじわじわ話題になっている店です。
ずっと農業一筋だった友田泰彦さんが、そば栽培を始めたのは70歳の時。「まだまだ何かチャレンジしたかった」というそば栽培は周辺の農家ではほとんどなく、種を蒔いては刈り、の繰り返しの間、県内のそば屋さんを訪ね歩き、そばで収益になる方法を考えたそう。その時に偶然、畑の下からのびていたのが「そばもやし」。ピンときた友田さんは、そばもやしを研究し続け、もやしに陽を当てて芽が出て若葉になった状態をすぐに刈り取り、食べてみると「シャキシャキしておいしかった。これはイケる」と商品化へ。栄養価をたっぷり含む、「そばの芽」と名づけられた世界初の農産物が誕生したのです。「そばの芽」はほかのお店では食べられない貴重なもの!
友田さんはそば栽培の日々を自らつづった本を出しているほど。それから「北山そば保存会」を作り、そば打ちの技術も独自で習得。そして平成4年(2002年)、お店をオープン。「そば畑に蒔いている種は、富士町に古くから伝わる地種。オリジナルメニューも保存会から提案があったもの」。町の人々の協力あってのお店という友田さんのそば作りへの取り組みは、専門家からも高く評価されています。長い時間をかけて生まれた「木漏れ陽」。スローフードの魅力があふれています。
![]() 「木漏れ陽コース」1,500円
そばの芽をふんだんに使った、ヘルシーで美味しい健康自然食として人気のコース。 先にそば茶とあげそばが登場。あげそばはパリポリと食べ出したら止まらない! |
![]() 左上のそばの芽ジュースはハチミツ入りで飲みやすくシェークのような濃い喉ごし。そばの芽サラダ、そばの芽の和え物と続き、そば豆腐はモッチリとした食感に驚きます。
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![]() 盛りそばはまさに、手作りの手打ち麺といった雰囲気で、細さや長さに統一性はないですが温かみを感じます。歯ごたえはスッキリ。
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![]() お口直しはそば湯の後のそばの芽ゼリー。天然の美しい緑色で、ゼリーというよりムースに近い濃厚さ。ゼリーにかけられたソースや粉もそばから作ったもの。
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| 所在地 | 佐賀市富士町上合瀬441(友田農園) マップを見る |
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| TEL | 0952-57-2873 |
| 営業時間 | 11:00〜17:00 ※毎週水曜、第2・4木曜定休 |
そば通にはたまらない!本格派をうならす「彦」


「そばはシンプルがゆえ、ごまかしがきかない。そしてとことん難しいから面白いんですよ」と語るのは店主の増田昭彦さん。そばの本場の地域や東京から訪れたお客さんや、そば通に支持が多いのが「彦」。
増田さんご夫婦は、博多・店屋町で鯨料理店を約20年営業。とにかく珍しいもの好き、冒険好きの増田さんがそば打ちにハマり、「今度はゆっくりした場所で、のんびりとそば屋を開きたい」と博多の店をたたみ、三瀬村に店をオープンしたのが昨年春。国内産のそばの実を自家製粉し、石臼挽きしたそばはそば粉のみ、つなぎなしの“十割そば”。こだわり派の増田さんは「とにかく細く、できるだけ切れないように」と毎早朝から、一人黙々とそばを打ちます。「そばは“これでいい”と思ったらとっても楽な食材。だけど、それだと美味しくない、それだけです」。ゆでる20秒間、食べる2〜3分間が勝負。取材をしながら食べていると、出てきた時にはみずみずしく張っていたそばが、いつのまにか色つやがなくなりぐったりとのびていました。
「そばの美味しさは食べ方でもずいぶん変わります。そばを出した後、お客様がおしゃべりを始めたりすると気になって仕方ないんですよ」と笑う奥様。店では珍しい鯨料理や地元の三瀬鶏、そして増田さんが絶品という大分・豊(とよ)のシャモも楽しめます。ズズーッと音をたて、ササッといただく、粋にそばを食べる醍醐味を教えてもらいました!
![]() 「盛りそば」800円
塩やわさびだけでもいただける、風味の強い十割そば。極細の麺はスルッとのどに入り、歯切れがシャッキリ。 |
![]() 鉄釜で20秒が勝負のそばゆで。店では釜も瓶も鉄にこだわっています。
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![]() 自家製粉の“十割そば”は小麦粉や片栗粉などのつなぎがなしでも、この固まった状態。
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![]() 店主の増田昭彦さんと従業員の方。「三瀬村にはゆかりはないですが、水がおいしく自然が豊か。都心から時間がかからないのもいいですね」
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| 所在地 | 佐賀市三瀬村三瀬1582 マップを見る |
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| TEL | 0952-56-2233 |
| 営業時間 | 10:30〜16:30(そばが売り切れ次第閉店) ※金曜定休 |
ぶらり、三瀬村の魅力スポット再発見!
三瀬村には、上記の3店舗以外にも魅力的な「そば処」がいっぱい!
そのほかにも山里ならではの個性的なスポットがたくさんありますよ。
あなたの“お気に入り”をドライブがてらにぜひ、見つけてみてね!

- 1 峠の里ひのき屋うどん
三瀬トンネル佐賀入口側すぐ、農産物直売所「ロッジやまびこ」の隣にある、手打ちうどん&そばが味わえる店で、細麺うどんも人気で安価。秋口から春に向けて、三瀬村の水を使った自家製さしみコンニャクもおすすめ。
DATA 所在地 佐賀県佐賀市三瀬村三瀬1701-16 TEL 0952-56-2234 営業時間 10:50〜19:00(不定休) - 2 風羅坊(ふうらぼう)
国道から少し奥に入った、緑で囲まれた和風の落ち着きのある古民家風のお店。そばの実である“玄そば”から自家製粉し、九州を中心に、長野、茨城等のそばを使用し、本格的なそば専門店として好評。
DATA 所在地 佐賀県佐賀市富士町下合瀬1051-1 TEL 0952-57-2841 営業時間 平日・11:00〜16:00、土日祝日・11:00〜18:00(不定休) - 3 精進料理むくの木
隣接する伝照寺に伝わる、本格的な精進料理をいただける。その素材の中心は三瀬産の山菜や野菜。建物、庭園、部屋、器…とこだわりが随所に見られる、隠れ家的な大人のお店でコースがおすすめ。そばも楽しめる。
DATA 所在地 佐賀県佐賀市三瀬村三瀬402-3 TEL 0952-56-2368 営業時間 11:00〜21:00(不定休) - 4 蕎風庵(そふうあん)
国道から少し離れ、杉林に囲まれた川沿いにあり、大自然を満喫できるお店。そばも野菜もお米も、全部自家栽培。水はくみ上げた岩清水を使っている、三瀬の自然の恩恵をまるごと受けた、石臼挽手打ちそばが好評。
DATA 所在地 佐賀県佐賀市三瀬村藤原杉本906-2 TEL 0952-56-2008 営業時間 11:00〜18:00 ※水・木曜定休 - 5 大八そば
20種類以上あるメニューの豊富さが、麺好きの人気を呼んでいる、うどん&そば店。うどんとそばは手打ち。人気の三瀬鶏を使った「地鶏そば」はぜひ食べてみたい(900円)。
DATA 所在地 佐賀県佐賀市三瀬村三瀬2862-1 TEL 0952-56-2690 営業時間 10:00〜20:00 ※水曜定休 - 6 峠うどん温泉前店
三瀬峠に約30年前から営業している「峠うどん」の支店。本店は残念ながら閉店してしまったが、自家製粉によるうどん&そばのこだわりを貫いている。三瀬産による山菜たっぷりの峠そば(650円)が定番。
DATA 所在地 佐賀県佐賀市三瀬村藤原3830-1 TEL 0952-56-2035 営業時間 11:00〜18:00 ※木曜定休 - 7 無声庵
「三瀬そば」の支店で、そば街道の一番端、佐賀・南側にある店。ファミリー層が多い本店に対し、国道から少し奥まった杉林の中にあり、ゆったりと味を楽しむ時間が過ごせる大人向けの空間。メニューは本店より高め。
DATA 所在地 佐賀県佐賀市三瀬村2234-80 TEL 0952-56-2023 営業時間 平日・11:00〜17:00、土日祝日・11:00〜18:00 ※月曜定休
ココもイットコ!
Let‘s そば打ち! 三瀬村で田舎暮らしを体験
「やまびこの郷 体験農園」

三瀬温泉やまびこの湯の南側谷にある「やまびこの郷体験農園」は、自然いっぱいの体験型農園。畑の土や草にも触れたことがない人でも、野菜づくりのプロが優しく指導してくれます。種まきから間引き、草取りなど週末、都合のつく時間に土いじりを楽しみ、帰りには収穫野菜をお持ち帰り!そばの種蒔きは8月中下旬で、刈り入れは10月中旬。その後そば打ちなどのイベントも予定しています。
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| 年間利用料 | 一人5000円 |
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| TEL | 佐賀市三瀬支所 産業観光係 0952-56-2111 |
「農家民宿 具座(ぐざ)」
大自然に囲まれた環境の中、温かく懐かしい風情でたたずむ宿が「農家民宿 具座」。ここでは昔ながらの暮らしを体験しながら、ゆっくり田舎の休日を楽しむことができます。五右衛門風呂炊きや囲炉裏を囲んでの食事、畑での野菜収穫…。そば打ちやもちつきなどの体験もできるので、事前に電話で聞いてください。
| TEL | 0952-56-2649 |
|---|---|
| 営業時間 | チェックイン16:00から、チェックアウト10:00、ランチタイム11:00〜14:00 |
| 料金 | 一泊二食付き6,000円、昼御飯1,000円、夕御飯2,000円 ※予約制 |
まだまだあるよ! 夏の農業体験
「ブルーベリー観光摘み取り園」
| 開園期間 | 7月15日(土)から9月上旬 10:00〜17:00 |
|---|---|
| 入園料 | 大人500円、子ども(4歳以上中学生まで)200円 ※ブルーベリーは1パック(100g)300円 |
| TEL | 高島ブルーベリー観光摘み取り園 0952-56-2339 平川ブルーベリー観光摘み取り園 0952-56-2539 井上ブルーベリー観光摘み取り園 0952-56-2358 |
「三瀬ルベール牧場どんぐり村」
牛の乳搾り、ヤギやウサギの餌やり、乗馬体験、パン作り、バター作り体験など ※要予約
| 営業時間 | 10:00〜17:00 |
|---|---|
| 入場料 | 大人(高校生以上)300円、小人(4才以上中学生まで)200円 |
| TEL | 0952-56-2141 |
<ヒトクチ情報>
三瀬村では、秋になればりんご狩りや栗拾いも楽しめますよ!
三瀬村のココもイットコ!
山里の魅力をまるごと、持ちかえろ!
そばをおなかいっぱい楽しんで、大自然の空気を思いっきり満喫した帰りには、やっぱり寄っていきたいおみやげ処。三瀬村ならではの山里の魅力をまるごと、持ち帰っちゃいましょう!
「生産物直売所 ロッジやまびこ」

朝、生産者が村でとれたての野菜を直接持ち寄り、夕方売れ残りはすべて引き上げるという、新鮮さが魅力の農産物直売所。野菜にはすべて生産者の名前が貼り付けてあり、安心・安全。料金も50円からとリーズナブル!
| TEL | 0952-56-2350 |
|---|---|
| 営業時間 | 9:00〜18:00(5〜10月)、11月〜4月は17:00まで ※定休日なし |
![]() ![]() 建物内には三瀬の地下水が湧き出ていて、持ち帰ることができます。入れ物を用意していくことをオススメ。
※清掃協力金をいただいています。 |
「やさい直売所 マッちゃん」
国道沿いにど〜んと現れる、人気の野菜直売所。村の生産者約200人が直接とれたての野菜や果物を持ち込み、常に500種類以上の野菜果物があふれています。隣接する軽食コーナーもいつも人でにぎわっている、三瀬村の名物スポットです。
| TEL | 0952-56-2705 |
|---|---|
| 営業時間 | 8:00〜20:00(冬期は18:30まで) ※定休日なし |
![]() 野菜や果物以外にも、おこわやお餅などの加工品も豊富に並ぶ「やさい直売所マッちゃん」
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![]() 手作りのザル豆腐は人気コーナー。大豆の甘みが口の中でふわりととろけ、広がります。350円。
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「ハーブガーデン ミツセファーム」
園内にはハーブ庭園が広がり、無農薬路地栽培のハーブを使ったハーブティーや石けんなど約50種類の加工品もそろっています。ハーブ苗は約100種類。スタッフが苗の手入れや育て方を教えてくれるので、ハーブ初心者でも安心です。
| TEL | 0952-56-2434 |
|---|---|
| 営業時間 | 9:00〜18:00 ※水曜定休 |
![]() 入園料は無料。ガーデンをゆっくり歩きながら、ハーブの魅力を見つけてみては?
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![]() 庭園に隣接する「レストラン プロバンスの丘」。フランス料理をベースにしたハーブ料理がいただけます。料理に使う野菜は地元産で、三瀬鶏も楽しめますよ。
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