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今月のココイコ!


愛情たっぷり!おばちゃんたちの手作り逸品

シュガーロードを持つ佐賀県には、丸ボーロや逸香口など名のしれた銘菓は数ありますが(Vol.6参照)、地元の主婦や農家の方々がひっそりと作っているおやつにも注目!!大量生産はできないけれど、愛情の大きさやこだわりはたっぷり。伝統的なものから受賞歴のある新生まで、気になるお菓子をご紹介します。

全国に誇れる佐賀ブランド目指して
【焼のりアイス】(佐賀市)

◇全て手作り、研究に研究を重ねて完成

焼のりアイス
海苔=おにぎりという固定観念にとらわれず、新しい食べ方の提案をしたいとの思いから開発。1個300円。
 え?焼きのり?アイス?果たしてその味わいは?と、思わずいくつもクエスチョンマークを頭に浮かべてしまうこのアイス。でも一度口にすれば、「?」が「!!!」となる驚きの美味しさを実感できる逸品なのです。その実力は、平成16年度優良ふるさと中央コンクール・新商品開発部門で見事農林水産大臣賞を受賞したことでも実証済み。全国から大手企業ばかりが出品した中での受賞はまさに快挙です。また、東京都世田谷区にある九州物産のアンテナショップでは、売上げ上位NO.5に入ったこともあり、その人気はじわりじわりと高まってきています。
 「どうしても本物の味、ごまかしのない商品を作りたかった」と熱く語るのは佐賀市漁協女性部有志で立ち上げた「肥前あさくさ総本舗」代表の古川由紀子さん。紆余曲折を経て焼きのりアイスを誕生させるまでの苦労話は、一冊の本にできるほど語り尽くせぬものがあるそう。「資金力もノウハウもなく、周りから“無理だ”という風当たりも強くて。でも海苔生産者の情熱と部員たちの気持ちが一つだったからこそ、100%顔の見えるいい商品ができたと自負しています」と笑顔を見せる古川さんですが、この4年間は海苔加工一筋、プライベートな時間はほとんどない状態だったそう。

◇さてそのお味は

有明海
昔は東京をはじめ全国で栽培された天然海苔のアサクサノリですが、1960年代に入り養殖が盛んになると、次第に病気に強く、生産量が安定しているスサビノリが主流になっていきました。今や希少となったアサクサノリは、宝の海・有明海で気鋭の漁師たちによって守り育てられています。
 まさに様々な人の想いが込められた焼のりアイス。当然素材へのこだわりにも特筆すべきものがあります。原料の主役は、“アサクサノリ”。地元の漁師が種から育て、手間暇かけた貴重な宝です。これに脊振山麓の牧場でとれた濃厚なジャージー牛乳を合わせ、天然素材の持ち味だけで仕上げています。抜群の風味、上品な甘さ、そして海苔と牛乳が互いの味を邪魔していない奇跡的なバランス。アイス界のセレブをぜひ召し上がれ!


うまかのり梅▲ これもお味見いかが?
■うまかのり梅(ばい)
「肥前あさくさ総本舗」のデビュー作。一番摘みだけを使用した佐賀海苔の佃煮と南高梅を合わせた贅沢な逸品。塩漬け・はちみつ漬けの南高梅が丸ごと入ったタイプ(945円)と梅肉を混ぜ合わせたタイプ(525円)があります。「このとろける柔らかさは一番摘み海苔にしか出せません」。



3人ショット
(右から)代表の古川由紀子さん、島内智子さん、野中和子さん。「“肥前アサクサ”の名を、“秋田こまち”みたいに誰もが知るブランドにしたい」と夢は広がっています。
DATA
◎問合わせ:肥前あさくさ総本舗
佐賀市西与賀町相応津190
TEL0952-29-0077・FAX0952-29-0079


◎ ついでにお買い物!

街かど畑
■街かど畑

朝収穫したばかりの野菜や果実を農家が直接持ち込んで直売するJA産直のお店。まさに市街地にある“自分の畑”感覚で利用でき、午前中は多くの人でごったがえしています。また、お惣菜や、豆腐・まんじゅうなどの加工品も豊富。中でも、納豆のような大豆発酵食品「白石テンペ」は、女性に嬉しいイソフラボンたっぷりで注目の商品です。「焼のりアイス」もここで購入できます。

DATA
TEL0952-27-8505
定休日:第3水曜、8月15・16日
営業時間:9:00〜18:00



ほんのり甘くて素朴な味わい
【岸川まんじゅう】(多久市) 方法1:有明海を「知る」

◇ シンプルゆえの手間ひま

岸川まんじゅう
大きくて食べ応えのある岸川まんじゅう。森上商店では基本のあんなし・あん入り他、よもぎやパンプキン、石垣まんじゅうなど10種ほどが作られています。
 「岸川まんじゅう」といえば、多久市岸川地区に代々伝わる知る人ぞ知る酒まんじゅう。江戸時代の文献にも登場したといわれ、昔は田植え時のお土産や子供のおやつとして各家庭で手作りされていました。天山の麓にある岸川地区は、昔ながらの家々や段をなす田畑が風情豊かで、時間のスピードがとてもゆるやかに感じられる田舎。ここでひっそりと商店を営む「森上商店」は、昭和63年に初の岸川まんじゅうのお店として、伝統の味を世の中に披露しました。
 「自分の恩師がこのまんじゅうのファンでね、よく売ってほしいって言ってたもんだから、じゃあ試しにやってみようと思ってね」と当時を振り返るのは店主の森上公子さん。“自分が食べていく分の足しになれば”という思惑は見事はずれ!?、その美味しさは口コミであっという間に広がり、今では全国にファンを持つ人気ぶりです。
 土日ともなれば1日1000個が完売。もっと作る量を増やしたくても、手間ひまや体力を考えるとこれが精一杯なのだとか。基本的な材料は小麦粉、砂糖、塩などいたってシンプルですが、「味や形など全てに影響する」のが自家製の酒種だそう。

◇ 酒種のゴキゲン次第?!

森上さんとスタッフ
「ずっと愛されてきたまんじゅうなので、地元の食文化として大切に守り、体力が続く限り作り続けます」。
 地元で“まんじゅう酒”と呼ばれる酒種は、ごはんや米麹、水を原料に代々継ぎ足して作られています。見た目はお粥のような液体で、酸味と苦味があり、ほのかな酒の香りも。森上さんは、舐める程度に味見しただけで酒種の善し悪しを判断されました。「同じように作っても、“生き物”だから必ずいいものができるとは限らない」。生地の膨らみ方や味が左右されるので、駄目な酒種は作り直すこともあるそう。
 そんな森上さんが起きるのは朝3時。「手早くしないと味が変わる」という生地の作り込みは、温度や湿度を気遣っての作業になります。驚くのは夜中に数回生地のチェックをすること。この時点で8割膨らんでいないと美味しく仕上がらないということで、まるで赤ん坊の様子を見るかのように心を配っているのです。
 何の変哲もない1個のまんじゅうにも、大きな愛情と見えない努力が隠されていることを実感。じっくりと噛みしめていただきたい岸川まんじゅうです。

工房内作業風景
朝7時には蒸す作業を開始し、やっとひと息できるのは昼遅く。それでも夕方には翌日の仕込みが始まります。
酒種と森上さん
左の容器に入っているのが酒種。これをいくつも作り、長年の経験と勘を駆使して使うタイミングや分量を決めます。

森上商店外観■森上商店

DATA
多久市北多久町大字多久原4529-1
TEL0952-74-3848
定休日:月曜日
営業時間:8:00〜18:00
※午後は売り切れが多いためお早めに。

かけばやし本舗■かけばやし本舗

市内で岸川まんじゅうを製造販売しているのは2件のみ。「かけばやし本舗」も岸川まんじゅうの名店。定番のあんなし、あん入り他、手作りの抹茶あんや白豆入りのまんじゅうも人気です。
DATA
多久市北多久町京町1丁目
TEL0952-75-5974
定休日:水曜日
営業時間:8:30〜18:30


◎ ついでにお買い物!

幡船の里
■多久市ふるさと情報館「幡船の里」

地元で採れた農産物の中でも、この時期は梨や桃、ぶどうなどフルーツがおすすめ。冬場は、周りが赤く煮くずれしにくて甘い「女山大根」が登場。加工品では女山ひらだごや漬物、家庭で簡単に調理できるスッポンなどが注目を集めています。隣には佐賀県を代表する“くど造り”民家「川打家」や「森家」もあります。

DATA
TEL0952-74-3239
定休日:第1・3水曜日
営業時間:8:30〜18:00(4月〜9月)
8:30〜17:30(10月〜3月)




青しまうり漬け▲ これもお味見いかが?
■青しまうり漬け
多久市一押しのブランド。今まさに仕込みの時期を迎えている青しまうり漬けは、市内の農家が自家用に漬けていたウリを約20年前に製品化したもの。低農薬で栽培された青しまうりは歯切れがよく、市場でも高い評価を得ています。化学調味料や防腐剤等も一切使用していない、酒粕漬けの健康自然食品です。
● 問合わせ/ 多久市観光物産館「朋来庵」TEL0952-74-2502
ふるさと情報館「幡船の里」TEL0952-74-3239



豆腐の味がとっても濃い
【豆腐ババロア】(唐津市)

◇ 相知の大地で育まれた大豆を豆腐に

見帰りの滝
6月はあじさいが咲き誇る見帰りの滝。
 優美な見帰りの滝で有名な相知町の伊岐佐地区。ここは大豆の集団栽培が行われている集落で、旨味・甘味のある上質の大豆が県外へも出荷されています。7年程前、大豆農家の主婦たちは考えました。この自慢の大豆を使って何か魅力あるものが作れないかと。様々な可能性を考えた末、食べ飽きず、安価で、年齢問わず親しまれる豆腐に着目。その3年後、女性グループの豆腐加工事業としては県内初となる大豆工房「いきさ屋」が誕生しました。
 「計画段階ではなかなか周りに理解されませんでした。でも失敗らしい失敗もなくやってこれましたし、“ここの豆腐じゃないと”と言ってもらえるのが何よりの励みです」と語るのは代表の能隅良子さん。豆腐作りの経験者に習ったり、本を参考にして独学した能隅さんは、今では小学校の豆腐作り教室で指導するほど。「“いきさ屋”の活動で伊岐佐地区の住民に元気を還元できれば何より」と話す能隅さんの元には、取材中もお客さんが次々来店。リピーターも多く、クーラーボックス持参で大量に買い込む姿も。お客さんとのコミュニケーションも商品づくりのヒントになることがあるそう。

◇おかし、だけど豆腐。豆腐、だけどおかし。

豆腐ババロア
豆腐ババロアには抹茶味も。一番奥は豆乳プリン。各126円
 大豆栽培から全て自分たちで手がけた豆腐の評判は、なんといっても味が濃厚なこと。当然豆腐のおかしも大豆の風味たっぷりです。男性にも人気だという「豆腐ババロア」は、もともと豆腐の切れっ端を再利用したいとの思いで誕生したもの。口にすると優しい甘さが広がり、後味は豆腐そのものという絶妙なババロアです。
 大量に出るおからも栄養満点のクッキーなどに生まれ変わります。
豆乳プリンで使う卵は、このおからを飼料にした鶏から採れたもの。それでも余るおからは、もみがらや米ぬか、鶏ふんなどを混ぜた堆肥にして販売しているそう。食を循環させ、その大切さを教えてくれる「いきさ屋」には今後も目が離せません。


ざるよせ豆腐▲ これもお味見いかが?
■ざるよせ豆腐
人気の上位を占めるざるよせ豆腐(360円)。伊岐佐の大豆、豊富な地下水、豆腐によって変えるというにがりが原料。まずはそのまま食べて、リッチな味わいに舌鼓。
水切りしない分柔らかめのよせ豆腐(280円)もおすすめです。熊本県阿蘇産の生ピーナツを使った豆乳入りピーナツ豆腐(262円)も人気上昇中。



作業風景
作業風景
3人ショット
「豆腐を通して相知の自然の良さを伝えたい」と心を一つにする皆さん。手前が代表の能隅さん。

外観DATA
大豆工房「いきさ屋」
唐津市相知町伊岐左上
TEL0955-62-4060
定休日:木曜日
営業時間:7:30〜17:30

◎ ついでにお買い物!

逢地の里
■逢地の里

蕨野の棚田で有名な相知町だけに、棚田米はやっぱり人気。低タンパク米も健康志向の人に注目を集めています。
地元産の野菜は30種ほど揃い、中でもトマトのようなピーマン“セニョリータ”、バナナ型の“バナナピーマン”、細長いブロッコリーのような“スティックセニョール”など珍しい野菜もおすすめ。豚足も隠れファン多し!

DATA
TEL0955-51-8131
営業時間:8:30〜18:00
定休日:第3水曜日



土地の旨味、温かさがギュッとつまった
【フルーツケーキ】(基山町)

◇農業が教えてくれたこと

松島イメージ
大興善寺は、養老元年(717年)行基によって開かれた由緒ある寺。紅葉シーズンには鮮やかな美観を誇ります。
 春のつつじ、秋の紅葉で知られる大興善寺のある園部地区にその工房はひっそりと立っていました。「地元で育った安心・安全な農産物を活かしたい」と平成11年に設立された農産加工所「トートト工房」。代表の藤田政子さんをその気にさせたのは、農業の面白さでした。もともとご主人が兼業でされていた農業を手伝ったのがきっかけで、野菜が種から育っていく喜びや感動を発見。また、家畜を飼っていたため、羊の毛で草木染めの織物をしたり、ハム・ソーセージを手作りするなどまさにスローライフも実践。「手を合せて“いただきます”の意味が分かったし、家畜のいる農業はいかに自然で合理的か実感しました」と藤田さんは目を輝かせます。
 最初は一人で始め、地元の朝市に天然酵母パンや菓子などを持って行ってたそうですが、手作りにこだわるがゆえの手間ひまもかかり、辞めようと思ったことも。「でもある日朝市で“美味しかったけん、あんたの来っとば待っとったよ”と声をかけてもらって、よしやろう!とエンジンがかかった」とか。
 現在は4人で朝からお菓子作りに精を出し、種類も随分増えました。ポリシーは、できるだけ目に見える範囲でとれた農作物を有効に使うこと。自家産、地元産の野菜、果物、小麦を素材に、着色料や保存料は一切使いません。

◇ほっとする、お母さんの味

フルーツケーキ
■フルーツケーキ
はっさくパウンドケーキといちごパウンドケーキ(各420円)。他に梅や巨峰味もありますが、いずれも電話予約をした方がベター。
 何回となく味の調整をして完成したフルーツケーキは、園部産の小麦粉を使用し、自家製ジャムがたっぷり。ジャムそのものも、旬の果実と砂糖、水飴だけで仕上げた濃厚な風味で好評です。モチモチ感のある天然酵母パンは「じっくり発酵させ旨味を出す」とあって、一度ファンになるとやみつきになる人も多いのだとか。
 “地産地消”や“スローフード”が注目され始めてからは大手デパートからの引き合いもあったというトートト工房。「小さな工房だからこそこだわったものができる。まだまだ市場に出ない野菜や果物があるので、それを活用して基山の美味しさを伝えたい」と意欲を見せる藤田さんは、今日もフル稼働です。

工房内作業
午前中は仕込みで大忙し。
パン焼き上がり
焼き立ての天然酵母パン(130円〜)。最近では食パンなどシンプルなものが売れるそう。
にわとり群れ
工房からさらに山の方へ進むと鶏舎があり、元気に餌をついばんでいます。

畑
自然豊かな園部地区。農家の知恵と、この畑で育った野菜の生命力が結集し、美味しいお菓子が生まれます。
藤田さんとスタッフ
藤田さんのバイタリティに惚れ込んでスタッフになったという山口美佐子さんと。


天然酵母佐賀牛カレーパン▲ これもお味見いかが?
■天然酵母佐賀牛カレーパン
その名の通り、佐賀牛のカレーを包み込んで揚げたパン。地元のじゃがいもや人参、玉ねぎを手作業で仕込み、角切りの佐賀牛とともに贅沢に煮込んだカレーは、抜群のコクがあり、さっくりもっちりした生地との相性も絶妙です。揚げたてがベストですが、冷めてもグッド。購入時には電話で予約を。1個250円。



トートト工房 外観DATA
トートト工房
三養基郡基山町大字園部1526
TEL0942-92-7858
・ 販売所/JAさが東部農産物直売所TEL0942-85-0604(年中無休・9:00〜17:00)
JAさが東部基山支所朝市TEL0942-92-2311(水曜・土曜のみ・7:00〜12:00)

◎ ついでにお買い物!

手造りかりんとう
■ちぎりの里

地元基山の野菜を使った手造りかりんとうがおやつにぴったり。かぼちゃ、紫芋、しょうが、みそ、よもぎの5種があり、中でもみそは、ちぎりの里自信作のみそを使用。厳選した国産大豆を使用し、地元婦人部が昔ながらの方法で作ったみそは高い人気を誇っています。11月中旬に開催される「水車まつり」でも販売されるので要チェック。

DATA
TEL0942-92-0050
定休日:日曜・祝日
営業時間:9:00〜16:30




社団法人 佐賀県観光連盟 〒840-0041 佐賀県佐賀市城内1丁目1-59(観光課内)
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