知られざるパワースポット いざ、巨石パークへ

知られざるパワースポット いざ、巨石パークへ

佐賀市大和町を代表する遊び場「巨石パーク」。巨石?パーク?その実態は謎めいていて、前々から気になっていたココイコ記者。最近はパワースポットとしても注目されているということで、ついに足を踏み入れ、巨石巡りを遂行!予想に反して本格登山となり、体力をフル稼働させることに...。
新緑が眩しいこの時期は行きどき!あなたもトライしてみてはいかが?

※この情報は2015年4月時点のものです。

巨石パークのプロフィール

 長崎自動車道・佐賀大和I.Cから車で約5分、佐賀駅からは車で25分ほどの国道263号沿いに見えてくる「巨石パーク」の看板。その名前から、気軽に立ち寄れる公園のイメージがありますが、最初に言っておきましょう。ここは、間違いなく登山のための山。そこに10m級の巨石がごろごろとありのままに点在する山なのです。
 山の名は下田山。昭和10年に地元の新聞記者によって巨石群が発見され、一般に知れ渡ることとなりました。マスコミを賑わせた当時は、1日に2,000人の観光客が訪れたこともあったそう。その後、第2次世界大戦の混乱で忘れ去られた存在になりましたが、平成7年、"巨石文化のテーマパーク"をうたう「肥前大和巨石パーク」として復活。現在は巨石群を巡る登山道が整備され、釣り体験コーナーや多目的広場が備わっています。
 今回ガイドをお願いしたのは、平成22年に発足した「巨石パーク山桜の会」。最初は弱腰だった記者でしたが、ガイドの楽しい案内のもと、次第に元気な足取りに...。


巨石パーク入口。ここから曲がりくねった小道をのぼっていくと管理棟があり、室内には巨石の写真などが展示されています。


「巨石パーク山桜の会」では、毎月第4日曜日に定例登山を開催。「リピーターの方も多く、飽きることのない山です」と。


管理棟からさらに小道をのぼっていくと登山道入り口。こんもりとした杜の中に、どんな巨石が待っているのかドキドキ。

小さな滝でたっぷりのマイナスイオンを浴びて

 パーク内に点在する巨石は17基。山桜の会の定例登山では16基まで巡るAコースと、16基目の石からさらに1時間20分ほどの位置にある17基を目指すBコースがあり、今回はビギナーにおすすめのAコースを案内してもらいました。
 登山道入口から足を踏み入れてすぐに、これが本格登山であることを実感。自然のままの地形を生かした登山道は、足場がごつごつした石だったり、樹木の根が複雑に地表を覆っているところも多く、杖が欠かせません。
 コースの最初に現れる必見のスポットが、「石神の滝」と「烏帽子の雫」。どちらも小さな滝ですが、その音色とどこまでも透明な清流はこの上ない清涼感です。晴天だったこの日は木漏れ日が降り注ぎ、新緑の美しさも一層際立っていました。


登山道入口すぐの場所に用意されている杖は自由に借りられます。ゴミ箱ではありませんよ!軍手もあるといいでしょう。


10分もたたないうちに「き、きつい...」と記者。苔むした岩や鬱蒼と茂る自然林に、別世界を感じながらひたすら登山。


「烏帽子の雫」。滝の水が飲めるよう、ひしゃくが置いてあります。ちなみに水はこまめに少しずつ飲むのがコツとか。

迫力ある巨石が次々と登場

 Aコース1基目の巨石は、形が神様の頭に似ていることから名づけられたという「神頭石(じとうせき)」ゴリラに見えるという人もいるそうですが(確かに!)、その時の心境や角度によって見え方が違うのも巨石の面白いところ。そして何より、その迫りくるような大きさに驚かされます。
 下田山の巨石群は地元で石神群と呼ばれ、神様として崇められている石が多いのも特徴。この山に来た人たちの交通安全の守護神として、2基目に「道祖神石(この地の方言で「さやのかみいし」)」、3基目に石神様が航海に使用したといわれる「御舟石(みふねいし)」、6基目には天地万物をつくったという「造化大明神(ぞうかだいみょうじん)」があります。造化大明神は、同じ大和町にある「與止日女神社(よどひめじんじゃ)」で祀られている與止日女のご神体として存在。中は洞窟になっていてお参りでき、通り抜けることもできます。


苔にも趣がある神頭石。長く眺めていると、ご先祖の顔が見えてくる不思議な石ともいわれているそう。(写真にPCのカーソルをあわせると石の輪郭が表示されます。)


すべり落ちていかないか思わず心配になる御舟石。17基の石すべてに写真手前のような説明付きの案内板があります。


男神石女神石からなる造化大明神。與止日女神社の上官として、明治中頃まで毎年11月に祭典が執行されていました。

眺めのいい石神様も

 巨石巡りコースは標高約200~400mのアップダウンのあるコースで、そのほとんどが豊かな緑に覆われていますが、とても眺望のいい巨石もあるので必見です。8基目の「誕生石」は、この石からすべての動物が生まれたと伝わる神聖な石で、石の上から一気に視界が開けます。空中に浮いているかのような巨石は、先端へ進むのにおそるおそるでしたが、目に飛び込んできた山里の風景はとてものどか。平和を感じるいい眺めです。
 10基目の「烏帽子石(えぼしいし)」は巨石パークのシンボル的な石。平安時代の貴族がかぶった帽子に似ていることから名づけられ、8mほどの高さがあります。どこか勇壮な雰囲気も感じるこの石からパワーをもらうべく、全身を石にゆだねてみた記者。気持ちがすっと落ち着きます。
 11基目の「御座石(ございし)」も特徴的な形の石。きれいな長方形をなし、悟りを開くための場所といわれるのも納得の神々しさがあります。また、ここにはほうきが用意され、掃除をすればご利益があるという話も。もちろんしっかり掃いてきましたよ。


子孫繁栄、夫婦和合、腹ごみの神様ともいわれている誕生石。先端の先には何もないので、気を付けて進んでくださいね。


これがコースのメインとなる烏帽子石。登山口から30~40分ほどの地点にあり、撮影スポットとして絵になります。


御座石は、神様が山頂から佐賀平野を眺めたときにここに座ったことが名の由来だそうです。掃除を終えたあとは気持ちもすっきり晴れやか。

蛙石を目指してラストスパート

 不思議とコース前半よりも後半の方が俄然歩けるようになった記者。体が慣れたのか、登山の楽しさに目覚めたのか、いや、一番は巨石パワーのおかげと言っておきましょう。山道に散っているフジの花びらに季節を感じたり、鳥の鳴き声に立ち止ってみたり、手つかずの自然に悠久の時を感じたり、登山で味わえる魅力はさまざま。そんなことを感じながら、次に目指したのは14基目の「天の岩門(あまのいわと)」です。宮崎県の高千穂町にある天岩戸に似ていることから名づけられ、見る場所によって印象ががらりと変わります。全体を眺めれば、絶妙なバランスで石同士が支え合い、空間を照らす光がどこか神秘的。その空間に立てば、目の前には山々の風景が広がります。
 Aコースのラスト16基目は、天の岩門から約10分の「蛙石(かえるいし)」。形がカエルに似ているというのが由来です。巨石はとても躍動感があり、岩の側面に張り付いている苔がカエルの絵のようになっているのもまた不思議なところ。
 さて、無事に16基の巨石を見学し、蛙石からの下りは心も体も軽快だった記者。2時間半ほど歩いたことになりますが、あっという間に感じました。空気が最高に美味しかったです!


角度を変えて眺めれば、光の部分がハートに見える天の岩門。パーク内の巨石はどれも自然のままの造形で、心打たれます。


クジラにも似てる!?蛙石。地中にどれくらいの石が隠れているのか想像が膨らみます。ここはお昼ごはん休憩におすすめ。


蛙石の側面に自然に付いたという苔。ちょっとユーモラスなカエルの形をしているのが分かりますか?


Aコースの帰りは、行きとは別の緩やかな山道を下山し、石神の滝で合流。達成感と満足感に包まれながらゆっくり深呼吸。


家族連れに人気の釣り体験コーナーは1回100円(釣り具、えさ付き)。キャッチ&リリースでお楽しみください。


頑張った自分へのご褒美!?は、巨石パークのすぐ近くにある「道の駅大和 そよかぜ館」の名物・干し柿ソフト。

■DATA
<巨石パーク>
○住所:佐賀市大和町大字梅野329-5
○営業時間:9:00~17:00(※巨石散策道への入場は16時まで)
○定休日:なし(雨天時休園) ※12月29日~1月3日は休み 
○入園料:無料(釣り体験1回100円)
○駐車場:あり 1台300円 大型車 1台820円
○アクセス:
長崎自動車佐賀大和I.Cより三瀬方面へ車で約5分。
JR佐賀駅より国道263号を北へ、約25分。
交通機関利用...佐賀駅バスセンターから下記行き先バスで尼寺バス停まで移動。タクシー乗り換え。
•佐賀市営バス:憩いの広場・運転免許センター行き
•昭和バス:北山中原、小城、佐賀営業所、古湯温泉、日池、麻那古行き いずれも可
※佐賀駅から巨石パークまでの直行バスは本数が非常に少なくなっておりますので、上記方法が便利です。(直接バスで行く場合は下田(大和町)バス停で降車ください。
○お問合せ:巨石パーク管理棟TEL 0952-64-2818
 佐賀市役所 北部建設事務所 TEL 0952-58-2863
※参考:佐賀市観光協会ホームページ

◎巨石パーク山桜の会 定例登山
 ・毎月第4日曜日開催
 ・9時に管理棟にて受付(予約不要)※現地集合現地解散となります。
 ※登山準備として、靴(登山用がベスト)、長袖シャツなど脱ぎ着できるもの、水筒、帽子、虫よけスプレーなど

アートなお泊り&温泉で心と体をほぐそう

 巨石パークで思いっきり体を動かしたあとは、車で15分ほどの古湯・熊の川温泉でゆっくり体をほぐしたいところ。中でも「ONCRI(おんくり)」は"床の間アート"が話題となっているので、お泊りがおすすめです。ONCRIでは、地域の活性化とアーティスト支援を目的に、客室の床の間を彩るアートを募集し、受賞した作品を1年間実際に床の間に飾って宿泊したお客様をもてなしています。現在は昨年の作品を展示中。立体的なオブジェあり、壁面いっぱいの絵画があったりと、いつもの宿泊とは違った気分が楽しめそう。
 4回目となる今年の「床の間アートコンペ」は現在作品募集中(作品提出締切5月15日)。絵画や写真など作品ジャンルや年齢、国籍は問わないので、アートに興味のある方はトライしてみてはいかが?
 館内の温泉は、15 種類と豊富で、天然砂むし温泉があるのも嬉しいところ。立ち寄り湯でも利用できますので、ゆっくりくつろいでくださいね。


昨年の最優秀賞受賞作品「まろうどの古物を弔う」。床の間には作品の説明と作者のプロフィールも展示されています。


インパクト大の作品「いさり火」。実際に灯りをつけ、調光器で明るさの加減を調整することができます。


床の間の壁一面を飾る作品「ステキタイル」。見慣れているはずの床の間ですが、改めて空間の妙を感じさせられます。


温泉は自家源泉を使用し、古湯温泉の特徴である"ぬる湯"の通り泉温は38℃。リラックスして長く浸かれます。


エレベーターホールにある宿泊者専用のラウンジ。"もう一つのリビング"としてくつろげるシックな空間。


1階ロビーフロアには佐賀県の特産品やONCRIオリジナル商品が並び、一般客も気軽に立ち寄ることができます。

■DATA
<ONCRI>
○住所:佐賀市富士町古湯556
○日帰り入浴:10:00~20:00
 料金 大人1,200円 小学生600円 未就学児童 無料
 ※天然砂むし温泉は別途2,000円(宿泊者は1,000円)
○アクセス:長崎自動車佐賀大和I.Cより車で約15分。JR佐賀駅より車で約30分。
○お問合せ:TEL 0952-51-8111
公式ホームページ

第4回 「床の間アートコンペ」についてはこちら